美しい海岸線。
奇岩が連なる日高町の岬。
四国と最も近い紀伊水道にあたります。
道端にタヌキがひょこり。
妙に人懐っこいヤツだったのでしばらく遊んでしまいました。
丁度夕暮れ時だったので紀伊田辺を通りすぎて白浜まで足を伸ばしました。
円月島の夕暮れを見たかったからです。
この岩の丸い穴から夕日が見えるのです。
宿にチェックインしてフロントで貰った地図を頼りに駅前の飲み屋街へ。
200店もの飲食店が軒を連ねるという歓楽街。
さして人口が多いとは思えない地方都市ですが、かつて漁業が盛んだった頃の名残でしょうか。
通りのあちこちにイルミネーションが埋めこまれ、それが味小路ならぬ味光路ということのようですが、かつては親不孝通りと呼ばれていたとか。
私にはその方がしっくりきます。
そんな店の中から私が選んだのは居酒屋かんてき。
店内はカウンターと板の間。
地元企業と思しき10人ほどのグループの新年会も開催されていて観光客は私一人。
これは正解だった。
とりあえず生ビール。
メニューを眺めるとやはりうつぼが名物のようです。
うつぼのお造りを頼みました。
タタキで出てきたのでちょっとびっくり。
お店の方に伺うと「皮にコラーゲンがたっぷりあって美味しいんだけど、堅いので少し炙ったほうが食べやすいんですよ」との事。
なるほど、色々と研究しているんですね。
紀伊田辺では最近町興し的にうつぼ料理を売り出しているそうですが、この店は昔からうつぼを出していたのが自慢。
グロテスクな外観とは裏腹に、なかなか上品で淡白な白身の味。
カリッと炙られた皮は関西風の蒲焼にも似た食感。
これはユニークな食材です。
マスターは良一さん。
木村祐一が痩せて老けたような感じのナイスなオジサン。
娘婿の敬二さんと二人で板場を切り盛りしています。
お二人の人柄に惹かれてか、地元の常連さんが引きも切りません。
ポテサラ。
自家製さつまあげ。
芋のお湯割りを。
私にしては珍しいのですがやはり今日は冷えたので。
ホテルの紹介ということでお店からのサービス。
うつぼ団子鍋。
これは有難い。
冷えた身体が芯から温まっていきます。
棚に三岳がありました。
これはロックで頼まないと。
さきほどのうつぼ団子鍋の汁を雑炊にしてもらいました。
ちょっと多いかも。
お新香も。
賑やかな店内は地元の常連さんで賑わっています。
店主との軽妙な掛け合いは聞いているだけでも楽しいもの。
いい店に入ったな、とひとりごちながら三岳を飲み終えてお会計。
「明日も気をつけて運転してくださいね」とお店の皆さんに見送られて店を後にしました。
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