元部下が脱サラして始めた居酒屋ですが、最近ランチメニューに新たなラインナップを加えたと聞き、今月の出張でチェックしに来ました。
月金限定の激辛ナスカレー。
東銀座では知る人ぞ知る歌舞伎座裏の喫茶紫苑の名物ナスカレ−。
今から20年近く前に忽然と姿を消した都市伝説の店。
その伝説の店のレシピを、以前私と同じ部署だった後輩のT君、K君、N君が喫茶店のオーナーから伝承していたのです。
そのレシピから幻のナスカレーを再現すべく、何度も試作と試食を繰り返した元部下の店主O君と元同僚の3人。
まるでプロジェクトXのような話ですが、それほどまでにナスカレーと言えば、私も含め、当時の同僚たちには忘れ難い思い出の味なのです。
店内に入って驚きました。
我社の同僚たちが額から汗を流しながら激辛ナスカレーを食べています。
先々月新橋の居酒屋で一緒に飲んだI君もいて
「先輩、この前の割り勘分、お返しします」
と私も忘れていた加賀屋での飲み代のお釣りが返ってきました。
見た目は何の変哲もない茄子と挽肉のカレー。
付け合せのサラダもボールに入った無骨なものですが、これも往時を再現する演出。
隣に座っていたI君とその部下から
「卵はいらないんですか?」
とナイスリマインド。
「あ、そうか。すいません、卵!」
と店主にオーダー。
温玉と生卵があるというのですが、温玉は今朝富士そばで食べたので、ここは生卵で。
改めて役者が揃ったところで集合写真。
普段は置いていない福神漬とらっきょうの小鉢。
激辛カレーをサポートする最強のお新香軍団です。
もちろんたっぷりと。
店主に知れたらいささか恥ずかしいのですが。
ルーとライスの間に窪みを造り、生卵をドロップイン。
挽肉に混じって凶暴な姿を見せる赤唐辛子。
最も大切なセレモニー、生卵割礼の儀式をスプーンで。
フレッシュな状態の生卵をすかさずカレーとライスに絡めて、まずは一口。
徐々にルーとライスを混ぜ合わせながら食べ進みます。
後から来た後輩のS君は「ルー増し」という荒業。
更に店主に内緒で福神漬とらっきょうを追加し、フィニッシュへ。
完食、そして汗だくです。
大阪で辛いカレーを食べ歩いているせいか、30年近く前に激辛だと思っていたナスカレーが、意外とすんなり食べられたことに驚きを感じました。
人間は加齢とともに色んな事が退化すると思っていただけに、辛さに対する耐性が進化したのだと、少し自分に自信を持ちました。
しかし、店を出て炎暑の新橋を歩きながら
「耐性が進化したのではなく、味覚が退化したのかもしれないな」
と思い直しました。
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