かなり以前からチェックしていたお店です。
大阪天満宮裏の山元(やまもと)。
魚が旨いとの評判を聞いていました。
半年ほど前にも来ようと思って電話をすると、予約で貸切だと断られました。
今日は残業帰りに電話もせずにフラっと寄ってみました。
L字カウンターと掘り炬燵の小上がり。
店内は謎の装飾や多数の貼り紙、写真などがあって、 雑然としています。
B級好きの私には、ツボにはまるタイプ。
太った大将は一見強面ですが、話すと親しみやすい方でした。
「予約の方?」
「いえ、予約はしてないんですけどダメですか?」
「構わないんだけど、今日は水曜日であんまり仕入れてないんですよ。市場は今日はやってるんだけど、お客さんが勝手に水曜日は休みだと思ってるみたいで」
大将のわかりにくい説明を要約すると、どうやらこの店は月二回の休市日には原則休むものの、予約があれば営業するそうです。
一方それが誤ってお客さんに浸透しているために、水曜日は定休日だと思われていて、市場がある日でも水曜日はお客さんが少ないので仕入れを絞っているのだとか。
つまり、今日はその市場がある水曜日。
仕入れが少ないと言う事を私に伝えたかったようです。
「おまかせしかできないけどいいですか?」
確かにメニューはありません。
そもそもそういう店なのでしょう。
乗りかかった船。
B級グルメ探検家の私としては、こういう方が楽しいのです。
とりあえずビールを頼みます、
最初に出てきたののはオバケ。
鯨の尾鰭にあたり、漢字では尾羽毛と書きます。
酢味噌がかかって出てきました。
「それはミンク鯨のオバケです」
湯引きしたさらしくじらは、私の好物。
こんなレア物からスタートとは、期待が持てます。
続いて刺身。
ウニ、中トロ、さえずり、カレイ。
ミンク鯨のさえずり。
いわゆるタン。
濃厚な脂ののった味わい。
当たり前ですが、動物的な食味。
ウニは白ウニだそうです。
小上がりのお客さんがワインを持ち込んでいたので、大将に
「持ち込みありなんですか?持ち込み料はいくらですか?」
と聞いたところ、
「うちは持ち込み料は取ってないんですよ。食べてもらえればそれでいいんで」
という返事。
これは使えるなぁ、と感心。
持ち込みできるなどと知らない私は、今日はお店のキープボトルから芋焼酎の五代を。
お店の名前のラベルの焼酎があったので、大将に聞くと
「私は五代の焼酎作っている山元酒造の親戚なんです」
とおっしゃいます。
冗談かと思いましたが、そうでもないようです。
今日は水曜日でお客が来ないだろうという見込みにも関わらず仕入れたカレイを唐揚げにしてもらいました。
肉厚な白身が旨そう。
焼酎は白岳しろを頼んだところ
「金魚にしますか?」
と大将。
「あ、それはいいね」
とお願いしました。
大阪に来てから知った金魚。
焼酎の水割りにシソの葉と唐辛子を入れて供します。
シソの葉は藻、唐辛子は金魚をイメージした飲み物ですが、大阪では意外とポピュラー。
もう一杯お代わり。
今度はロックで。
ナミナミに入れてくれます。
初めての店ですが、大将とすごくウマが合いました。
何よりお酒が持ち込み無料というのがすごいです。
スッポン鍋が4,500円という貼り紙も気になりました。
これは間違いなく仲間と鍋を食べに来ないといけません。
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山元 (居酒屋 / 大阪天満宮駅、南森町駅、北浜駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.5
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