ちょっと飲んで帰ろうかな、と帰り道にあるお気に入りのお店に立ち寄りました。
南扇町の旬味ひげ。
いつも繁昌しているこの店ですが、今日は奥のテーブル席から声が聞こえてくる位。
珍しい事もあるものです。
まずは生ビールで喉を潤します。
いつものように今日のオススメを眺めます。
今日のメニューは夏から秋へと季節が移るのを象徴するようなラインナップ。
なんだか見慣れないスタンプが押してありました。
聞けば、東急ハンズで作ってもらったオリジナルだとか。
髭のマスターが「オススメ」と言っているデザインです。
そのオススメの中のオススメから天然ハマチと生だこの造りを盛り合わせで。
ハマチは小ぶりですが天然らしい癖の無い美味しさ。
生だこも鮮度が良く、固さと柔らかさが同居する食感。
夏の風物、鰻は大好物。
うざくで去りゆく夏を実感します。
いつもキープしている赤霧島が今の時期は入荷がないので、キープボトルは黒糖の里の曙にしました。
すっきりした飲み口が好き。
鳥取の黒鶏と三ツ葉の玉子とじ。
要するに親子丼のアタマです。
酒の進む味。
新サンマ塩焼きです。
大きさも良くなってきました。
白身も腸も小骨も全部一緒に。
これほど酒に合うツマミもなかなかありません。
マスターがお盆休みに実家の新潟に帰り、色んなレアもののお酒を仕入れて来たそうです。
焼酎好きの私には越乃寒梅が蒸留した米焼酎の古酒乙焼酎を勧めてくれました。
越乃寒梅が焼酎を造っているとは知りませんでした。
米を使い、清酒粕が入っている所が清酒メーカーらしいです。
度数は40度。
せっかくですからオン・ザ・ロックで、ちびちびとウイスキーのように舐めます。
新サンマ塩焼きは綺麗にいただきました。
〆には汁モノ。
やはりオススメから、季節の移り変わりを感じるはもと松茸のハリハリ鍋。
関西を代表する夏の食材である鱧と、秋を代表する松茸。
それをやはり関西の代表的な水菜でハリハリ鍋に仕立てたアイデア料理。
まさに夏から秋への季節の移ろいがこの小鍋に凝縮されています。
実にしみじみと味わい深い一品でした。
後半はお客さんも入って来ました。
今日は出足が遅かったようです。
すっかりお腹いっぱいになった私は、謝辞を述べて店を出ました。
まだ20時過ぎ。
今日は早いな、と思いつつ、止まり木のバーホワイトラベルの前を通りました。
ガラス張りの店の中にはスタッフのKさん一人。
私はドアを開けて中に入りました。
定番の突出し、タマゴサンドは今日は茹で卵のスライスにクミンを入れトーストしたもの。
ちょっとカレーパンのような感じ。
いつもならタマゴサンドを平らげ、ハイボールをグイグイ飲む所ですが、あまりにも満腹でスローペース。
しかも睡魔まで襲って来ました。
その後お客さんが二組ほど現れました。
「ちょっと寝不足なのかな」
と思い、今日は早く寝ようと一杯だけでスツールを立ちました。
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