常連以外予約不可の店ですが、超常連の飲み友達Kさんが度々お誘いくださり、4年で10回は連れてきていただいたでしょうか。
おかげで、私の友人も多くお連れすることができ、皆絶品ホルモンと政ちゃんの人柄に感動してくれました。
今日は、私の飲み友達Aちゃんのつながりで、先日竹うちでご一緒したKさんと、西海酒販でお会いしたもうひとりのAちゃんという4人のメンバー。
幹事のKさんもお友達をお一人連れてくるそうです。
いつものように地下鉄四つ橋線花園町駅を出たスーパー玉出の前で待ち合わせ。
ここから東側は、ドヤ街で治安の悪いエリア。
今月初め、同僚を連れて三角公園脇のなべやで一人鍋をつついたのが遠い昔のようです。
鶴見橋商店街を一番街から入って西へ歩きます。
昭和レトロな雰囲気が残る商店街は、八番街まで東西約1キロ。
私の住む天神橋筋商店街には及びませんが、日本で二番目に長いとも言われています。
今どき珍しい大衆演劇の小屋も。
高齢化と産業の衰退から、すっかり寂れた商店街ですが、最近はインバウンド観光の外国人が、物珍しさから訪れているとか。
西の端の八番街まで歩いてきました。
この路地の奥に、伝説の焼肉屋政ちゃんがあります。
Kさん一行も到着。
まずは荷物をビニール袋に詰めて段ボール箱に収納します。
小さなカウンターを取り囲むように6人座ります。
今日は先客も4人いるので、かなり窮屈な状態です。
初めてのメンバーはお互いに自己紹介して、早速乾杯です。
瓶ビールを3本出そうとすると
「2本でええ!店が儲かるだけや」
と政ちゃんのトークが早くも炸裂します。
政ちゃんのアシスタントとして全幅の信頼を得ているKさんは、早速厨房に入り込んで、私たちのキムチを用意してくれました。
最初はいつも生タンから。
私の友人3人は初めてなので、この美しいお皿を見て、いきなりテンションが上がっています。
このサシが何とも言えずねっとりとソフトに口の中で蕩けるのです。
持ち込みの白ワインを開けます。
割れないプラスチック製のワイングラスは、今年おろした新品。
「去年みたいに汚れてへんやろ」
と政ちゃん。
「俺が買うたんとちゃうけどな」
今日二度目の乾杯。
俄然、盛り上がってきました。
続いても定番の生ハツ。
プルンとしているのにコリッとしている食感が大好き。
早くも二本目。
赤ワインにチェンジ。
Aちゃんたち三人はワイン会つながりでもあるので、このワインオープナーには羨望の眼差し。
「これってすごく簡単に、上手に開けられるんですよね」
生センマイ。
丁寧に処理されているので、臭みもないのに皆驚いています。
「ポン酢が合うんや」
と政ちゃん。
いよいよ焼いていきます。
政ちゃんが牛脂を鉄板に塗っていきます。
焼き物の最初はミノ。
「これは難しいからいつも俺が焼くけど、今日は大丈夫やろ」
なぜ大丈夫かというと、Kさんが信頼されているから。
これくらいの焼き加減が美味しい。
歯ごたえがあるのに柔らかい、こんなミノは他の店では食べられません。
赤ワインは二本目に突入。
次に政ちゃんが出してきたのは、タン。
さっき食べたものと同じ部位ですが、これは厚切りです。
「今度は少し脂も残してあるから、それも味わってみ」
生と通じる部分と異なる部分が感じられて面白い。
「キムチのせて食うたら、また旨いんや」
タンツラ。
他所ではタン元とも呼ばれている、タンの根本の希少部位。
これはヨク焼きで。
同じタンとは思えない、しかりとした噛み応えと脂身の旨さ。
赤ワインは三本目。
いつもお世話になっているKさんへのお礼を込めて、私からの差し入れです。
厚切りタン。
最初に食べたのと同じ部位です。
「おんなじ肉でも、全然味がちゃうやろ」
肉を愛する政ちゃんならではの、こだわり。
まめと呼ばれる腎臓が出てきました。
政ちゃんでは、私は初めてのスペシャル。
レバーのような食感を想像しましたが、意外とプリっとした食感。
「今日は特別なんがあるねん」
と言って政ちゃんが出してくれたのは耳下腺。
巨大な牛からわずかしか取れない希少部位。
今日はスペシャル続きです。
どんな味なのか興味津々。
しっかりと赤身の旨味を感じる旨さ。
程よい噛み応えの肉質は、実に美味。
度数が高いので、危険です。
いよいよ塩のフィナーレを飾る塩ハラミの登場です。
あまりの美しさに、思わず皆激写。
お腹はかなり膨れているはずなのに、再び食欲が湧いてくるから不思議。
肉の旨味がダイレクトに伝わってきます。
タレ焼きに入ります。
てっちゃん。
クルッと丸まってきたらひっくり返します。
焼きすぎてはいけません。
柔らかいような固いような食感と、少し焦げた部分のバランスが旨い。
赤センです。
牛の第四胃。
関西では割と食べられますが、関東では希少。
こんなに美味しいのに、といつも思います。
女子も大興奮です。
いよいよオオトリ。
真打ちはタレハラミ。
もう待ちきれません。
これを禁断の白ご飯にのせて食べるのです。
いい色に焼けました。
このタレハラミをオン・ザ・ライスしてから、更にタレをかけます。
絶品タレハラミ丼。
キムチもオン。
政ちゃんが巨大なハラミの処理を始めました。
彼の肉に対する愛情が使わってくる包丁さばき。
今日はスペシャル尽くし。
処理したてのタレハラミを追加で。
珠玉のホルモンを味わわせてくれた政ちゃん。
私もずいぶんお世話になりましたが、今日がラスト。
「女性は見掛けでエコ贔屓します!」と刺繍の入ったエプロンですが、今日の女性たちは美女でしたので、エコ贔屓してくれたようです。
この後、政ちゃんとも記念撮影。
私の大切な大阪の思い出のお店の一つです。
もう、こんなホルモンは東京では食べられないでしょう。
ありがとう、政ちゃん!
撮影・掲載許可済み |
私のグループ4人は四つ橋線で。
家の方向が同じAちゃんと、仕上げに寄ったホワイトラベル。
先客のご常連も交えて乾杯。
ウイスキー好きのAちゃんが飲むラフロイグを一口分けてもらいました。
アイラ島のシングルモルトはピート臭が強く、薬臭い印象ですが、それがまたウイスキーらしいともいえます。
そのAちゃんも帰って、私一人。
ここ一ヶ月の仕上げのパターンです。
こうしてここでひとり酒が飲める日は、もう何日も無いのです。
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