辞令の出た先月、「1月4日は私が頂きます」と、おそらく挨拶回りでスケジュールが埋まるであろう先輩の初日を早々に押さえさせてもらいました。
しかし、4日はまだ市場も空いていないので、お店の選定に困るところ。
暮れに、私のお気に入りの美尋のマスターに尋ねました。
「4日、開けてます?」
「決めてないんやけど、『開けろ』言う人も多いんですわ」
「だったら、是非お願いします。東京から大切な先輩が来るんです」
かくして4日に地元の名店を確保しました。
今日は、私の送別会をクリスマスイブにも関わらず開催してくれた、やはり単身赴任のH次長も参戦。
内定時代にお世話になった縁があるとか。
今日は新春とあって、升酒の振る舞い。
とりあえず、カウンターの上の大皿から見繕って出してもらいます。
単身赴任の私が幾度となくお世話になった手料理は、彩りも豊かで、季節の野菜を取り入れた滋味深いもの。
薄味も私の口に合います。
ごま和え、マカサラ。
「俺はマカサラが大好きなんだ」
と大きな声で喜ぶTさん。
彼とはそんな所も共通項。
揚げナスとがんもの煮物。
肉豆腐。
挽肉を使っているところが食べやすく、また麻婆豆腐のような食感で楽しい。
お造りを少しずつ盛り合わせてもらいました。
「俺はイカが大好きなんだ」
というTさんは、イカサシにご満悦。
「黒板から、何かお好みを選んでくださいよ。これだけは食べたいってやつを」
と私。
「イカトンビ串焼きだな。イカトンビ大好きなんだ」
と大好きを連発するTさん。
かなり気に入ってもらったようで、お連れした甲斐がありました。
そこへ美女3人が現れました。
私のブログを見て、私に会いにふた月ほど前にいらっしゃったらしく、その後マスターに言われてホワイトラベルまで行ったそうです。
その時は会えなかったのですが、私もその話は聞いていました。
今日は、私が来るとの情報をマスターから聞いて、3人でこの店で飲み会をセッティングしたとか。
ご挨拶の乾杯。
この後、握手やら写真やら、まるで芸能人のような扱いに、私はいい年をして顔を真っ赤にして照れてしまいました。
マスターご夫妻やご常連さんたちからも冷やかされる始末。
T先輩とH次長も驚いていますが、一番驚いているのは私です。
「揚げ物が食べたいな」
というTさんのリクエストで天ぷら盛合せ。
メニューに書いていなくても、ある材料で何でもサッと作ってくれるマスターの仕事の早さ。
いつも感心します。
好物の椎茸。
立派な海老。
天つゆで。
私は芋焼酎のロック。
T先輩は日本酒とハイボールを交互に飲んでいます。
富山出身のマスター。
お正月といえばおめでたい昆布巻きのかまぼこ。
この料理も、このお店に通い始めて知ったもの。
昨秋の北陸ツーリングでも色んな情報を教えてくれました。
そんなアットホームなお付き合いにも終わりが近づいています。
その後も見知った顔が現れて新年のご挨拶が皆さんに出来ました。
「今日は、この店にして良かった」
と、柄にも無くモテたせいもあって、上機嫌で店を後にしました。
ここは元旦以外は年中無休。
今日も安心してお連れ出来ました。
H次長も連れてきたことがある、私のホームグラウンド。
このお店のドアを初めて開けたのは、転勤直後の4年前、忘れもしないバレンタインデーでした。
今日ご一緒しているT先輩が役員に昇格した、という嬉しい知らせが本社から届いた日です。
私にとっては、先輩ながらも盟友として過ごしてきた思い出があり、本来ならば駆け付けてお祝いを言いたいところでしたが、大阪ではそれも叶わず。
全身黒ずくめのスーツとシャツとネクタイがトレードマークの彼を、「黒服」と揶揄するようにあだ名を付けた私ですが、それは愛情を込めての事。
その「黒服」への祝杯に相応しく、ギネス生をここで頼んで、一人グラスを東に向けて
「おめでとうございます」
と心の中で呟いたのが昨日の事のようです。
しばらく話をしていると、ガラスのドア越しに店の中を覗く女性が見えました。
先程美尋でご一緒した方々です。
ここに顔を出すであろうことは想定内。
だからこそ6人テーブルをセッティングしてもらったのです。
私は美女に三方を囲まれるベスポジ。
「今日は俺の歓迎会じゃなかったのか?」
と不満を述べるT先輩ですが、目は笑っています。
こんなおふざけが好きなのです。
再び乾杯。
もちろん名物のタマゴサンドは山盛り。
先程の続きで会話は弾みます。
初めてお会いした方々ですが、とても気さくに接してくれました。
趣味で書き始めた単身赴任日記がこんなことになるとは、4年前には思いもよりませんでした。
美女3人は電車の時間もあるので先にお帰りとなり、表までお見送り。
関西赴任を楽しみにしていたT先輩も、嬉しくて飲み過ぎたのか、お疲れなのか、瞼が閉じそうです。
時計を見れば23時半。
私は目の前の二人に声をかけ、帰宅を促しました。
久し振りにT先輩と飲めたからなのか、美女にモテたからなのかはさておき、なんだか今日はいい気分です。
カウンターに席を移して飲み直し。
遅がけの常連、Mさんと。
ところが、そのお隣にいらした二人連れのお一人の男性が、やはり私をブログを通じてご存知でした。
天満橋近くの下町中華大王で、私が天津飯のアタマだけを頼んでいるのを知り、それ以来フォローしていただいているとか。
思わず地元のランチの話題で盛り上がります。
会話が弾めば、グラスは重なり、調子に乗って飲むほどに、酩酊していきます。
今日は、まだ仕事始めの日。
しかも月曜日ですから、まだ先は長いのです。
1時を回って、ようやく帰る気になりました。
そんな私にマスターがヘパリーゼのプレゼント。
新年早々、ダイレクトにベッドに倒れ込むことになりました。
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