その大先輩を囲んで激励会とやろうという企画。
幹事のC先輩からの連絡はかなり前にあったのですが、もう一人のメンバー、黒服の二つ名を持つT先輩は私と入れ替わるように大阪へ転勤となり、都合の合う日程がずいぶん先になりました。
今日は、ようやくその日。
場所はメンバー4人に共通の、懐かしい銀座 長寿庵。
手軽に蕎麦屋飲みができる店。
当時の部署の仲間たちのたまり場でもありました。
打ち合わせが長引いて、一番若い私が約束に遅刻するというけしからん事態となりましたが、優しい先輩方はお許しくださり、まずは乾杯。
既に宴は盛り上がっているようです。
板わさをツマミます。
大阪では出来なかった蕎麦屋飲みが出来るのも、私にとっては今日の会の楽しみの一つ。
マグロ刺し。
ここは刺身もツマミの旨いので、蕎麦屋飲みの域を超えて、居酒屋としても使い勝手がいいのです。
もう一杯生ビール。
一週間の疲れを開放したくて、アルコールのピッチも早まります。
かつ煮。
いわゆるかつ丼のアタマですが、意外と大阪では食べられないもの。
1月から大阪暮らしのT先輩と、ついふた月前まで大阪暮らしだった私との間で、大阪食文化について盛り上がります。
「俺はイカが好きなんだ」
とT先輩。
大阪で私が行きつけだった東天満の居酒屋美尋でも聞いた名言。
確かにいか下足揚げほどビールに合うツマミはなかなかありません。
オジサン4人には似つかわしくない水菜サラダも注文。
ここに来たらもちろんそば焼酎のそば湯割りで決まり。
雲海をボトルで。
シンプルな焼き海苔。
わさび漬けと一緒に。
ぎんなん。
じゃこ天。
玉子焼。
T先輩もたまご好きなので、頼んでくれると思っていました。
大阪で玉子焼きと言えばフワフワの出汁巻き。
東京のそれは、しっかり固めで味付けも濃い目。
「ああ、もう東京に帰って来ちゃったんだなぁ」
と大阪暮らしを懐かしく思い出します。
焼とりは食べやすい串抜き。
蕎麦屋飲みの〆は、もちろん蕎麦。
長寿庵と言えば、鴨せいろ。
私がこの店で初めて鴨せいろを食べたのは、名古屋から東京に転勤してきた1987年。
今から29年前のこと。
卓上のすりごまをたっぷり入れると、一段と美味しいのですが、そんな作法もすっかり忘れていました。
T先輩が入れてくれるすりごまを眺めながら、自分の浦島太郎ぶりに思わず苦笑い。
ここの蕎麦はそば 北海道旭川市江丹別町の自家農地産。
そこで栽培された玄そばを石臼で自家製粉し、そばの若葉から精製したハイルチンをそば粉に混ぜて打っています。
やや緑色なのはそのためです。
ごまの風味、濃厚なつゆ、そして味わい深い鴨肉。
大阪ではなかなか食べられなかった味です。
最後はもちろん蕎麦湯。
酔い覚ましにもなりますし、健康のためにもルチンをしっかり摂りましょう。
まだまだ話は尽きませんが、段取りのいい先輩方が、2軒目を予約済みです。
ここはお開きにして、河岸を変えることにします。
先輩が予約していた2軒目は、やっぱりと思う店でした。
長寿庵から徒歩2、3分。
バーVERRY。
本社が築地にあった頃はよく飲みに来た、実に懐かしい店です。
10年は来ていないかもしれません。
ハイボールで乾杯。
こんな乾き物をつまむのも、東京に来てから初めて。
もっとも大阪でいつも通っていた南森町のバーホワイトラベルのタマゴサンドが懐かしくなりました。
昭和サラリーマンが集えば、やっぱり仕事の話。
ご卒業の大先輩を見送る我々3人も、いよいよサラリーマン人生終盤です。
残された時間をどう過ごすかは大きなテーマ。
座は盛り上がっていますが、遠距離通勤の私はそろそろ帰らなければなりません。
一番若い私が、一番遅く来て一番先に帰るという無礼を詫びて、店を後にしました。
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ベリー (バー / 東銀座駅、銀座一丁目駅、新富町駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.5
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