ランチタイムは一時間待ちという立ち食い蕎麦港屋。
一時間並んだ挙句、立って食べるというのに、それでも皆並ぶという魔力のあるお店です。
今日は打合せ続きでお昼休みが無いまま15時半に職場のある虎ノ門に戻って来ました。
「さすがにこの時間なら並んでないだろう」
と店へ向かうと、この通り。
しかも店内も待ち列は無く、いきなり注文とお会計を済ませてすぐに食べられるという奇跡の初体験。
静かなクラシック音楽が流れる店内は、モノトーンのインテリアと、昼でも暗いバーのような照明です。
注文はもちろん冷たい肉そば。
蕎麦湯と生卵がセットで付いてきます。
内部を伺い知ることが出来ない程てんこ盛りの海苔。
辛めのつけ汁に生卵を落とします。
卓上に置いてある天かすも入れて、準備は整いました。
海苔がこぼれないように慎重にかき分けて、この蕎麦の実態を露わにします。
胡麻と肉が姿を現します。
つけ汁に軽く浸して。
かなり濃いめなので、浸け過ぎると辛くなります。
相当なボリュームの蕎麦。
今日は普通盛にしましたが、以前大盛りを食べて、午後使い物にならなくなった記憶があります。
ようやく姿がはっきりと見えてきた肉は、甘辛く煮た牛丼風とも言える味付。
たっぷりのネギや胡麻と一緒に食す、創作料理。
中毒性が高い味ゆえ、大行列とわかっていても並んでしまうファンがいるのでしょう。
天かすも追加します。
暗い店内では、自分が何を食べているのかよく見えません。
カメラを通じて初めてわかる料理の実態。
一向に減らない蕎麦は、美味しくもあり、苦しくもあり。
立ち食い蕎麦にも関わらず、15分ほどかかってようやくクリアしました。
ここで蕎麦湯を投入。
完食、完飲ですが、満腹過ぎます。
このお店の店主は、まるでバーのマスターのような風貌のイケメンですが、とても応対の柔和な方。
私が取材を受けて2月に放送されたNHKBS「ニッポンぶらり鉄道旅」の都営浅草線編の新橋駅界隈の立ち食いそばを紹介するコーナーでのインタビューが印象的でした。
元銀行マンの店主は「汗水流してスーツをしわくちゃにして一生懸命働くサラリーマンに喜んでもらえる店を」と一念発起、脱サラして始めたそうです。
今では大変な人気店となり、そんなサラリーマンが気安く立ち食いで入れなくなってしまいましたが、その高い志は、飲食店経営者は大いに見習うべきだと、改めて思いました。
昼総合点★★★☆☆ 3.5
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