今回大阪で飲めるのは二晩。
悩んだ末に来たのは南扇町の旬味ひげ。
堂島からの帰り道、会社を出て歩きながら予約の電話を入れ、15分後には暖簾を潜ってカウンターに座っている、というアフター5が大好きでした。
賑やかなお店ですが、カウンターに居合わせる常連さんたちとマスターご夫妻の会話を聞いているだけでも、一日の疲れが癒やされるのです。
昔と同じように、今日のオススメからチョイスを検討。
メニューはママの筆文字。
読みやすく、そして美味しそうに見えるから不思議。
本まぐろ造りを頼みます。
ハーフサイズでも作ってくれるのが、ひとり酒の身にはありがたかったのも、足繁く通った理由の一つ。
ゆっくりと始めましょう。
陽気なマスターは、カウンターの向こうで軽口を叩いていますが、仕入れの目利きと調理の腕は間違いありません。
岩ガキポンズがありました。
徳島産。
もちろん大好物なので注文。
「食べやすく切りましょうか?3つくらい?」
と痒いところに手が届く気配り。
楽しかった大阪赴任時代を思い出しながら、岩ガキを口に運びます。
しみじみと旨い。
ボトルはもうありませんので、いつも飲んでいた赤霧島のロックをグラスでもらいました。
何かさっぱりと軽いものを、と目に止まったのが香川産の生もずく酢。
山芋がかかっています。
もちもち春雨とゴーヤのサラダ。
赤霧島をもう一杯。
私のお隣にはパパさん、ママさんと皆に慕われる超常連のお客さん。
自然と会話がクロスするのも、マスターご夫妻がカウンターのお客さんたちとの会話を上手にブリッジするからです。
そろそろお腹も膨れました。
ここに来たら外せないアイテムに取り掛かります。
一つはひげママカレー。
野菜たっぷりのキーマ風カレー。
クラッカーにのせて。
なかなかにスパイシーなのです。
もう一品は鴨吸い。
大阪にいる間、一体何杯飲んだことでしょう。
ミニサイズで作ってくれました。
一味を振って。
鴨出汁の深みが滋味豊か。
酒と料理で疲れ気味の胃を、最後に癒やしてくれる素晴らしい締め。
もちろん私の大好物の玉子もたっぷりフワフワ。
一年半前にこの店に最後に来たときは
「もう二度と来れないかもしれない」
と切ない気持ちで胸が一杯になりましたが、今日は
「また来れるだろう」
と思えるようになっていました。
夜総合点★★★☆☆ 3.5
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