お店を出ると、じんわりと胃がヒリヒリしてきたのがわかります。
この辛味を甘味で抑え込み、中和する必要があります。
M部長の提案で向かったのは西新橋の路地裏にひっそりと佇むヘッケルン。
「コーヒー&プリン」の文字が目を惹きます。
ジャンボプリンが名物の昭和レトロ喫茶。
サンドイッチもかなりのレベルです。
もちろん注文はプリンセット。
コーヒーとジャンボプリンで600円という高CP。
期せずして全員がアイスを注文したのは、麻婆豆腐の後遺症でしょうか。
「コーヒーは甘くないやつで!」
とオーダー。
「辛口だね!」
と軽く冗談を飛ばす老練なマスター。
今日は機嫌も良いようです。
ジャンボプリンが運ばれてきました。
久しぶりのご対面です。
狭いテーブルに並ぶ4つのジャンボプリン。
プリン好きが泣いて喜ぶ光景です。
マスターが朝早くから仕込むせっかくの美しいプリンの形を崩すのは忍びないのですが、スプーンを入れます。
子供の頃からプリンが大好きだった私は、いつの日かお腹いっぱいプリンを食べてみたいという願望を胸に秘めながらこの年になりました。
そんな私の夢を叶える見事なジャンボサイズ。
ゆっくりと流れ落ちるカラメルも、もちろんマスターのお手製。
富士山の融雪の如き美しさ。
ゆっくりと味わいながら、しかし、大胆に食べ進んでいきます。
「K部長が知ったら、羨むだろうね」
とこの場にいない甘いもの好きの同僚の話。
食べても食べても無くならない、夢のようなプリン。
完食。
そしてカラメルも完飲です。
午後は、辛味対甘味の対決がしばらく続きそうな予感です。
ヘッケルン (喫茶店 / 虎ノ門駅、内幸町駅、新橋駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5
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