老舗の蕎麦屋、大坂屋砂場の二階なら入れるはず。
今日の狙いはお気に入りの納豆そば。
そばの上に納豆がのっているだけの納豆そばが多い中、ここの納豆そばはあらかじめしっかりと攪拌された納豆とそばつゆを馴染ませてあります。
納豆の旨味が最大限に引き出される「粘り」を実現した老舗の心意気。
ですが、今日の私は更なる最適化を目指します。
生卵トッピング。
「入れて出すことは出来ませんが、別皿なら」
とお店側も折れてくれました。
元々このフワフワ感は、卵があらかじめ投入され攪拌されているからこそとの見方が大勢ではありましたが、だとしても独立した卵の原型をここに埋め込みたいとの私の強い思いが勝りました。
「インスタ映え」という今年の流行語大賞に相応しいビジュアル。
すると生卵が泡の海に沈殿して行方不明になってしまいました。
懸命の救助活動。
底の方に、微かに黄身が見えました。
残念ながら救出の際に黄身にダメージを与えてしまったようです。
不覚。
なんとか黄身の中心部を麺に絡め取ります。
更に納豆も絡めて手繰れば、至福の旨さ。
完食、そして完飲です。
もちろん蕎麦湯も欠かさず。
納豆菌とルチンのマリアージュ。
納豆そばと卵のお会計は1,000円。
「納豆そばは、もともと卵も入ってるんですよね?」
とレジでお嬢さんに確認。
「はい、そうです。係の者がお伝えしませんでしたか?失礼しました」
「いえいえ、卵が好きなので、別に欲しかったのです」
かくして「大坂屋砂場の納豆そばには元々たまごが入っている件」は解決しました。
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