色褪せた「焼豚」の看板と、ホッピーの提灯が実に味わい深い老舗昭和酒場です。
18時15分開店の20分前に店に着くと、待ちは一組。これなら大丈夫です。
18時15分開店の20分前に店に着くと、待ちは一組。これなら大丈夫です。
高架脇で鉄路の響きを聞きながら待つこと30分。
10分ほど遅れて開店です。
かけられたばかりの長暖簾を潜り、店内へ。
すっかり飴色になった店内や、ガラスの引き戸、厨房の水場など、吉田類の世界を超えて、戦後の香りすら漂います。
L字カウンターのコーナーに陣取ります。
やはり今日もご高齢のお母さんの姿は見えません。
彼女の焼くもつ焼き(焼豚)が米山が米山たる所以。
確か90を超えていたと記憶していますので、心配です。
狭いカウンターにはカセットコンロ。
どうやら串焼きをやめて、焼肉スタイルに変えたようです。
狭いカウンターにはカセットコンロ。
どうやら串焼きをやめて、焼肉スタイルに変えたようです。
仕込み、焼き台の差配、料理の上げ下げを、やはりそれなりにお年の息子さん一人ではできないからでしょう。
ちょっと残念ですが、前回訪問の時のようにもつ焼きが食べられない事を考えれば、良しとします。
最初に飲み物の注文を聞かれます。
ここに来たら、もちろんシャリキンホッピー。
ソトは黒オンリーという潔さです。
焼き物などの注文は、渡されたメモ紙に各自で記入するシステム。
煮込み、焼き物はタン、ハツ、ナンコツ、刺身はコブクロを頼みます。
煮込み、焼き物はタン、ハツ、ナンコツ、刺身はコブクロを頼みます。
もつ焼きの薬味はにんにく、生姜が選べますが、我々は両方お願いします。
刻み葱と一緒に更にのって出てきます。
最初にタンが出てきました。
もつは昔から変わらず鮮度の良いのが一目でわかるもの。
もつは昔から変わらず鮮度の良いのが一目でわかるもの。
塩、胡椒など好みで振って焼きます。
続いては、ハツ。
そのまま食べても良し、醤油やポン酢、七味でも良し。
まさに焼肉的なスタイルです。
肉質は文句なく、それぞれのもつの部位の特徴がしっかりと伝わってきます。
ナンコツは味がついているので、そのままで。
なんだか北海道で一人ジンギスカンをやっているような錯覚に陥ります。
なんだか北海道で一人ジンギスカンをやっているような錯覚に陥ります。
コブクロ刺しは、コリコリプリプリと美味。
ホッピーはナカをお代わり。
もちろんシャリキンです。
煮込みは醤油ベースの澄まし仕立て。
これがまた絶品です。
アルコールは酎ハイに切り替えます。
もちろん酎ハイもシャリキンなので、炭酸水でセルフ割り。
テレビでは日本シリーズ中継が映っていますが、店の中はタイムスリップ感満載です。
人気の行列店ですが今日は口開けだったこともあり、スムーズに入れました。
しかし、それはお母さんが店に出れなくなって、システムが変わったからなのかもしれません。
だとすれば、いずれも悲しいことです。
帰りには、この店に来たらマストのお手洗いを拝借し、三軒目に向かいます。
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