長い年末年始休みは、まだ始まったばかり。
名古屋の妻の実家を後にして、大阪の私の実家へ一人向かいます。
その前に京都に寄り道です。
京都は良い天気。
駅前からバスに乗って向かうのは二条城。
前回いつ来たのか全く覚えていませんが、大修復も終わったはずなので訪れてみたのです。
ところが、急に思い立って来たので事前のリサーチが不足していました。
修復は終わったものの、公開はまだでした。
天守閣跡から見下ろす本丸御殿はまだ修復中でした。
二条城を後に、東に向かいます。
立ち寄ったのは御金神社。
「御金」と書いて「みかね」読むのですが、文字通り金運の神様。
福包み守りを求めました。
通帳や新札、宝くじ、馬券などを入れておくお守り。
これで来年は安泰です。
おみくじは末吉でしたが、それもまた良し。
更に東へ。
京都御苑も、本当に久しぶり。
もしかしたら学生時代以来かもしれません。
当時の記憶は曖昧ですが、きっとほとんど変わっていないはずです。
更に東へ。
堀川通から寺町通まで歩いてきました。
予定通りとはいえ、よく歩きました。
今日のレイトランチは寺町通の名喫茶「スマート珈琲店」。
このお店でどうしても叶えたい夢があり、しっかり歩いてお腹を空かせるのが目的の一つだった今日の京都散策です。
昭和モダンな佇まいにホッとします。
ランチタイムでもなく、喫茶タイムでもない14時過ぎという、狙い通りの絶妙な時間にチェックイン。
ほぼ待つことなく案内されました。
年季の入った梁と白い壁が、寺町京都らしい設えです。
あめ色に焼けた板壁と、レトロなロゴのカットアウト。
壁掛けの振り子時計も、今ではすっかりレアな存在です。
かなり歩いたので、さすがに疲れました。
今日はずっとこの店で叶えたかった夢である「たまごメニュー全クリ」を実現する日。
組み立て済みとはいいながら、自分のプランを再確認するためにメニューをおさらいしてからオーダーを決行。
「タマゴサンド、フレンチトースト、プリンをお願いします。一つコーヒーセットにしてください」
ホール係のお姉さんは、表情一つ変えずに私の注文を淡々と受けてくれました。
この年でこんな注文をする私は、いったい彼女の目にどのように映ったかわかりませんが、さすがプロフェッショナル。
最初にタマゴサンドがコーヒーセットで出てきます。
メニューにはタマゴサンドウィッチとあります。
メニューにはタマゴサンドウィッチとあります。
白いパンと黄色いオムレツの、清々しいコントラスト。
しかし、これは、私が長年温めていた野望とも言える夢の実現のプロローグに過ぎません。
少し半熟の焼きたてのオムレツ。
柔らかい食パンを通して指先に温もりを感じます。
パンもオムレツも、儚いほど柔らかい。
大切なタマゴサンドを、一つ一つ慈しむように頂きます。
大阪赴任時代以来ですから、10年振りくらいでしょうか。ウエイトレスのお姉さんがサンドウィッチと一緒に持ってきてくれたお塩も、終盤で振って味変してみます。
オムレツは味付されていないので、塩は有効です。
タマゴサンドが減ってきたところでフレンチトーストが出てきます。
テーブルの上のビジュアルに、テンションマックス。
厚切りのフレンチトーストは尊い美しさ。
添えられたメープルシロップをかけます。
デフォルトは玉子とバターの味だけなので。甘くないのです。
ホットケーキを食べるような感覚です。
ここのフレンチトーストは初めて。
たっぷりとメープルを滲み込ませて、パクリ。
気絶するほど、旨い。
まだ残っているタマゴサンドと交互に食します。
たまご好きの私には、これ以上の幸せはありません。
タマゴサンドとフレンチトーストを食べ終わったタイミングで、まるでコース料理のように、デザートが出てきました。
ホールのお姉さんは神。
650円というお値段に見合うジャンボサイズの自家製プリンです。
カップから取り出すときに、プリン自身の固さから生じる摩擦の抵抗力で面が少し荒れているのが、むしろ好ましい。
ここのプリンも初めて。
かなり緊張しながらスプーンを入れますが、想定を超える抵抗に遭います。
このプリン、ただものではありません。
「濃い」という言葉がぴったりのプリン。
実にミッシリとした、ものすごい密度です。
カラメルの苦みも、昭和らしさを感じます。
大切に、大切に、ひと匙ずついただきます。
もちろんカラメルも飲み干しました。
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