2024年3月13日水曜日

【45分待った甲斐のある一杯。スープも具材もいちいち旨いが、やっぱり麺が相当旨い虎ノ門「自家製麺 ロビンソン」】

 

2021年10月にオープンし、一躍脚光を浴びた虎ノ門のラーメン店「自家製麺 ロビンソン」にようやく訪問です。
夜は完全予約制の和×イタリアンのレストランで、その若手気鋭のシェフたちがコラボしてランチタイムはラーメンを供するというユニークな二毛作店。
私が2016年から虎ノ門の会社に出向していた頃、ランチで足繁く通った小料理屋「花たろう」の跡地に蕎麦屋を経てこの店がローンチしたというのも、なんだか不思議な因縁を感じます。


もちろん当時の「花たろう」の面影は無く、蕎麦屋に変わった後改装されたので、外観はその流れを汲むものです。


毎朝、打ちたての自家製麺を無化調で提供するという口上に期待も高まります。


店外に行列が無かったので
「ラッキー!」
と思いきや、店内に大きな待合室があって、そこで多くの方が待たれています。


入口を入った正面に券売機があり、女性店員から
「45分ほど待ちますが、よろしいでしょうか?」
と聞かれます。
今日はその覚悟で来ているので、承諾し名前を告げます。
券売機で食券を購入しようとしていると、待ち時間は60分に伸びました。


券売機で食券を購入する前に読んでおいた方がいい内容や、当店のお作法が書かれた掲示がいくつもあるので、とても読み切れるものではありません。
私は、スマホで撮影して待合室でじっくり読むことにします。


特製中華そば(並)の食券を購入。
初回は手もみ平打ち麺と決めていたので、その変更券のボタンも押します。


待合室に腰を掛け、これから45分のウエイティング。
ご多聞に漏れず、インバウンド観光客も二組ほどいらっしゃいました。
Wi-Fiも用意されているので、待ち時間のSNSも問題なし。
壁には、TRYのつけ麺新店部門で受賞したポスター盾が飾られています。


更に、ロビンソン小三治という書の額装が掛かっています。
小三治が、夜の店名。


私が入店した11時半過ぎが一番ピークだったようで、次第に大きな待合室がに空席が出来ます。
ここがかつて名店「花たろう」のダイニングだったことを知る人もいないでしょう。
待ち時間も次第に短くなって30分ほどになりました。


ようやく席が空き、8人しか座れないカウンター席に案内されたのは、当初の案内通りぴったり45分でした。
割烹風の対面式厨房の向こうで、真摯にラーメンを作る二人のシェフ。
彼らが和×イタリアンの仕掛け人なのでしょう。


紙エプロンをお願いし、卓上のセルフサービスの麦茶を飲みながらラーメンが出て来るのを待ちます。


自家製麺と無化調の食材選びに関する口上が書かれた卓上のスタンドを読んでいるうちにラーメンが出来上がります。


カウンター越しに出された特製中華そばは期待通りのビジュアルです。
落ち着いた柄の和の器にたっぷりのボリュームの中華そばを覆い隠すワンタンとチャーシュー、煮玉子、メンマの具材たち。


特に三種類のワンタンの存在感が圧倒的です。


まずはスープをひと口。
醤油ベースの鶏スープは鶏の旨味と醤油の甘みに魚介出汁がバランスよく構成されています。
京都「京紅地鶏」、鳥取「大山鶏」の各種部位や、羅臼昆布や鰹節をはじめとした各種の節やいりこなどをブレンドしているそうです。
かえしに使われている小豆島「丸島醤油」を中心に薄口、濃口など6種類の醤油をブレンドしているので、見た目はスッキリとシンプルなのに、旨味と深みが合わさった美味しいスープに仕上がっています。


ワンタンは海老、豚、鶏の三種類という贅沢なもの。


チャーシューは山形豚の肩ロース。


マキシマムこいたまごを使った味玉、ほうれん草、ネギ、メンマ、海苔。
全部のせの特製ならではの豪華トッピングです。


てんこ盛りも具材をかき分け、その下から麺を引き上げます。
美味しそうな手もみ平打ち麺が、その姿を現します。
並盛で160gですが、必要十分な量。


1センチ弱の幅の麺は、ロビンソンの代名詞でもある自家製麺。
北海道産「春よ恋」「ゆめちから」など厳選した素材を独自に配合し、毎朝店内の製麺室で打ち立ての麺を、あえて熟成させずに供するというのは、生パスタ的な発想なのでしょうか。
和×イタリアンのお店のラーメンらしいアイデアです。
日々改良を重さねているそうですから、開店当初よりも更に美味しくなっているのでしょう。
スープも具材も一つ一つがいちいち美味しいと思いましたが、やはり一番美味しいと思ったのは麺です。


三種類のワンタンは、大きな皮に包まれたものが三種類。
自家製麺同様、皮もとても美味しい。


山形豚肩ロースのチャーシューは薄切りを四折りにしてトッピングしています。
開くと大きなサイズになるのも、ちょっとしたサプライズ。


中盤に味変。
卓上にいくつかの薬味が置かれていますが、その中から黒七味を選んで軽く振っていただきます。
このラーメンなら、美味しいに決まっている組み合わせ。


マキシマムこいたまごの味玉に箸入れ。
柔らかいのですが粘りと言うか強烈な弾力があり、あわや大惨事になるところでした。


粉山椒も振って頂いてみます。
これもナイスマリアージュ。


当然というか必然というか、スープは飲み干しました。
大満足の一杯です。


45分待ちというのはサラリーマンにはなかなかハードルが高い待ち時間ですが、少し遅めなら30分待ちということがわかりました。
これなら待って食べても1時間で終わりそうです。
次回は、TRY受賞のつけ麺を、デフォルトの細面ストレートで頂いてみたいと思いました。

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自家製麺 ロビンソンラーメン / 虎ノ門ヒルズ駅虎ノ門駅内幸町駅
昼総合点★★★☆☆ 3.7

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