そういえば近くに同期のM君の情報でとり弁当を食べさせる店があったな、と方針転換。
新地上通りの料亭 松本。
暖簾をくぐれば、そこは料亭という言葉とはちょっと異なる雰囲気。
カウンターとテーブル席。
板場のほうが大きい、いささかアンバランスな店内。
割烹着を着た女性が何ともいえず場末感すら感じさせます。
ランチは件のとり弁当の他に定食が6種類。
料理の内容からいってすぐ出てくるかと思っていましたが、意外と時間がかかりました。
さして広くない客席にお客は3組。
国道2号線の一本裏、梅田にもほど近いこの場所で、昭和40年代にタイムスリップしたようです。
かつて築地にあった自称料亭のらく万という店を思い出しました。
お盆にのって出てきた名物とり弁当。
お麩の味噌汁。
小鉢とお漬物。
食後のデザート、ということなのか林檎が一切れ。
鶏肉は胸肉。
それゆえさっぱりとはしていますが、もも肉と比べればどうしても淡白で固くなってしまいます。
鶏肉の下は刻み海苔と錦糸卵が敷き詰められ、その下には甘辛い焼鳥風のタレ。
山椒が振ってあり、なんだかご飯だけ食べているとうな重を食べているような錯覚に陥ります。
閑散とした昭和レトロな店内で、壁のテレビが接戦のアメリカ大統領選挙を伝える異次元空間。
普通盛でも意外と量のあるご飯を食べ終え、お勘定を済ませて表に出るとそこは平成24年の大阪でした。
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