浦上天主堂の閉館30分前になんとか間に合いました。
長崎のみならず日本のキリスト教信仰とその弾圧の歴史を背負い、更には原爆によって原型を留めぬまま破壊された数奇な運命を辿った教会。
ヨハネ・パウロ2世も訪れたこの教会の中に入ると、そんな歴史の重みを感じる荘厳な雰囲気。
被曝したマリア像の展示には思わず息をのみ、動けなくなりました。
これを見るだけでも、はるばる長崎に来た甲斐があった、と思いました。
長崎原爆資料館。
ここを見学するのも、今回の旅の大きな目的のひとつ。
広島の資料館に比べるとコンパクトですが、とても見やすく、衝撃がダイレクトに伝わってきます。
とても静かです。
原爆によって崩壊した浦上天主堂の遺構が移設されています。
平和公園に来ました。
映像では何度も見たことがありますが、実物は初めて見る平和祈念像。
想像よりも大きく、そして美しい像でした。
制作者の長崎出身の彫刻家北村西望氏はこの像を神の愛と仏の慈悲を象徴とし、天を指した右手は“原爆の脅威”を、水平に伸ばした左手は“平和”を、軽く閉じた瞼は“原爆犠牲者の冥福を祈る”という想いを込めたそうです。
その姿勢の示す意味も初めて知り、平和への思いを新たにしました。
七万三千余の亡くなった方々のご冥福を祈り合掌。
平和の泉。
原爆のため体内まで焼けただれた被爆者たちは「水を、水を」とうめき叫びながら死んでいきました。その痛ましい霊に水を捧げて、めい福を祈り、世界恒久平和と核兵器廃絶の願いを込めて浄財を募り建設された円形の泉。
平和の鳩と鶴の羽根を象徴した噴水が舞い、正面には、被爆し、水を求めてさまよった少女の手記が刻まれています。
ひとつひとつの名所が見どころがあり、気がつけば随分遅くなっていました。
晩ご飯に予定しいていたお店の閉店まであと30分。
今日は、どうもバタバタです。
再び長崎電鉄で市の中心部、眼鏡橋付近に戻ってきました。
ちゃんぽん・皿うどんの看板をかかげる共楽園。
お店に着いたのは閉店20分前でした。
こじんまりとした食堂です。
家族経営のアットホームな雰囲気。
皿うどんが評判なので、それを注文。
本当はちゃんぽんも食べたかったのですが、さすがにそれは無理。
今日はずいぶん歩きました。
一日の疲れを癒やす生ビール。
唐揚げが2個付くという生ビールセットにしました。
唐揚げをツマミに生ビールを飲みながら制作工程を見学。
私はこの時間がとても好き。
待つこと7、8分。
出て来た皿うどんを見て驚きました。
大きさもさることながら、ドロリとした餡がたっぷりとかかっていて、麺の姿が見えません。
しかも相当な粘度。
ちょっとかき分けてみました。
極細のパリパリ麺が見えてひと安心。
注文を間違えたかと思うプレゼンス。
早速頂きます。
これは旨いっ!
今まで食べたどんな皿うどんよりも餡の味付けと言い、濃厚さといい、格段に美味しくて申し分ありません。
どうやらこの濃厚な餡のおかげで、揚げ麺に汁が浸透せず、ずっとパリパリ感が持続するのがその旨さの理由のようです。
しかもこの極細麺なのに、です。
普通なら食べ進むうちに揚げ麺は汁を吸って柔らかくなってしまいます。
最初の食感を最後まで維持できる優れたアイデア。
ボリュームが多くてこのあたりでかなり苦しくなってきました。
テーブル席の若いカップルはギブアップしています。
ここは若者に負けていられません。
昭和生まれの意地を見せなければ。
別に無理したわけではありませんが、無事完食。
本当に美味しかった。
食後の散歩で眼鏡橋あたりを散策。
夜に来たおかげで、眼鏡も綺麗に見えましたし、人もいなくてゆっくり見学できました。
川面を渡る風も心地よく、もう少し長崎の夜を楽しむことにしました。
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共楽園 (中華料理 / 賑橋駅、観光通駅、公会堂前駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.5
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