残業になりましたが、今日は金曜日。
こんな日こそ飲みに行かなくてはいけません。
今日はマイブームの地獄谷に行こう、と今週の初めから決めていました。
東西線で海老江駅へ。
新橋筋商店街のアーケードに入ります。
今日はこの前と違う路地から入ってみます。
奥へ奥へ。
天麩羅 七尾。
ここも調査の対象。
狭い路地が迷路のように入り組んでいますが、二回目なのでお店の位置関係がわかってきました。
今日の探検はここから。
串かつ 五右衛門。
串かつはすべて80円。
オードブルなる洒落たものもあります。
ランチタイムは400円のカツカレーをやっていると聞きました。
一人で入る初めての店は、いつも期待と緊張で胸が高まります。
暖簾をくぐって引き戸を開けます。
L字カウンターは7、8人も座れば満席。
しかし後ろに小上がりがあって6人は座れそう。
詰めれば8人はいけるかもしれません。
BGMはスローなポピュラーソングが流れるなムーディー空間。
音楽だけ聞いていれば、ここが野田阪神の地獄谷 とは思えません。
先客は奥に艶っぽい女性がお一人様で。
B級グルメ探検家としては、一見に向けられる独特の視線には慣れたもの。
とりあえずビール。
瓶しかないのも、また良し。
喉を潤してから店内を眺めます。
棚一杯のキープボトルは、常連さんが多い証。
ランチのカツカレーは噂通り400円。
焼酎が250円というのも相当なものです。
コースターはオリジナル。
ごえもんという文字が可愛い。
マスターは60半ば位でしょうか。
柔和な表情に刻まれた皺が、なんとも言えない酒場の主の雰囲気を醸し出しています。
「オードブル アラカルト」と書かれた卓上のメニュー。
奥のお姉さんはおそらく鴨の冷製を摘んでいるのでしょう。
こういうときは被らないように頼むのが作法。
私はローストビーフにしました。
ご常連と店主の会話をもう一つのBGMにしながら、ゆっくりと摘んで飲めば、一週間の疲れも溶けていきます。
串かつのセットが出されました。
ローストビーフを摘みながら組み立てた作戦に従って注文します。
衣をサッと絡めてから、厨房の奥の鍋で揚げます。
ウインナー。
ソースは自分の物なので、二度浸けはOK。
衣はサクッとしていて、家庭的です。
だるまのようなアメリカンドック系とは対局で、私好み。
一気に評価が上がります。
キャベツも鮮度のいいもの。
こういうことをおざなりにする店も多いのです。
好物のキス。
定番の牛肉です。
薄く切られているのは浪速流。
ご主人が小上がりに置いてある冷蔵庫から仕込んであるカレーを出してきました。
美味しそうです。
「すいません、これルーだけおつまみでもらえますか?」
「いいですよ」
芋焼酎の水割りに変えました。
うずら。
卵好きの私のマストアイテム。
これは塩胡椒にしてみます。
そこへ先ほど頼んだカレールーが出てきました。
ルーだけを酒のアテにするのが私の好み。
程よい辛さの奥に、和のテイストが感じられます。
これは旨い。
器がやけに可愛いのでご主人に聞いてみると
「孫のなんですよ」
と相好を崩します。
なんだか私も嬉しくなりました。
串かつをカレーにつけて食べてみます。
カツとカレーは黄金の組み合わせですから、美味しくないわけがありません。
最後は椎茸を。
なかなかの肉厚。
ふんわりとした食感が美味。
ソースでも。
いつの間にか小上がりの二人連れは、後から連れが合流したようで人数が増えています。
艶っぽいお姉さんの横には、やはりご常連の男性が。
お会計を頼みました。
「ここはどうやって知ったんですか?」
とご主人。
「このまえゆるりに来た時にこちらを見つけて、気になっていたんです」
「ありがとうございます。また寄ってください」
1,800円のお勘定を払い、謝辞を述べて店を出ました。
エンジンは暖まったようです。
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串かつ 五右衛門 (串揚げ / 野田阪神駅、野田駅(阪神)、海老江駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.3
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