二次会まで延々5時間飲み続け、かなり酔っぱらいましたが、どうしても今日覗いてみたいお店があったので、電車を乗り継いで十三までやって来ました。
まだ工事用の囲いは残るものの、火災当時の痛々しさは軽減しています。
想い出の路地は、安全のためにセットバックされ広くなっています。
右側が火災で焼け落ちた店舗を建て替えたもの。
「確かこの辺りだったよな」
と右手を見ると、そこに紛うことなき名店の看板が。
十三トリスバー。
まだパーシャルオープンなので、完全営業ではありませんが、名物マスター江川さんには火、木、土なら会えるというので、今日足を運んだのです。
すっかり焼け落ちてしまったので、味わいのある往時のカウンターやボトル棚は新品に変わってしまいましたが、江川マスターのトークと所作で、十三トリスらしい独特の空気感は感じることができます。
もちろんここに来たらトリスハイボール。
グラスが山崎なのはご愛嬌。
数多くの昭和サラリーマンの喜怒哀楽が滲み込んだあのカウンターは、すっかり綺麗になってしまいました。
これから、平成サラリーマンの喜怒哀楽を何十年もかけて滲み込ませることになるのでしょう。
いつの日か、この新品のカウンターも、いい味を出すようになると思うのですが、その時私はもうこの世にはいないはず。
もろきゅうを頼みました。
常連さんとマスターの会話を聞きながら、ぼんやりとテレビを眺めます。
お会計を済ませる時に名刺を貰いました。
北新地店を畳まず、ここを本店として二店舗営業していく決意が感じられる名刺です。
私も2月に東京に帰任し、今度いつ十三に来れるのかもわかりません。
しかし、この庶民の飲み屋街が、また活気に満ちた町となることを、遠く東京から願って止みません。
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