今日は大宮で仕事があり、そのまま仕事がハネました。
時計は17時。
都心から1時間もかけて未踏の地に来たのですから、このまま家に帰るにはあまりにも惜しい気分。
金曜日ですし、ちょっと一杯引っかけて帰ろうと、駅前の大衆酒場いづみや本店へ。
あまりにも有名な大衆酒場ですが、私は日暮里駅前のお店しか行ったことがありません。その日暮里店も先日閉店してしまったので、ここで再会できたのも何かの縁でしょう。
暖簾を潜れば、そこはタイムスリップ感満載の昭和酒場。
細長いテーブルに丸椅子。
コンクリ打ちっぱなしの床と色褪せた壁には膨大な短冊メニュー。
全てが完璧です。
かなり混んでいますが、それでもなんとか座れるのはひとり酒のいいところ。
入口近くに腰を落ち着けます。
しかし、お客さんの数に比べてホール係が足りないのと、なんといっても相当なご高齢のお母さんたちばかりですから、身のこなしもスローなので、つかまえて注文するのも一苦労。
「人生100年時代」「70歳定年」などと言われますが、従業員もお客も、とっくにそんな時代を先取りしているようです。
人間観察が終わったところで、ホッピーといづみや名代もつ煮込みとハムサラダを頼みます。
ホッピーは割って出てくるタイプ。
ちょっと冷えが足りません。
原価を考えると、170円の煮込みと360円のハムサラダの大きな価格差が気になるところです。
その代わりと言ってはなんですが、暖房が効いていないので身体はしっかり冷えてきます。
コートを着ていれば寒くないので、置き場に困らないという先人の知恵。
ぼんやりと相撲中継を見たり、私よりも遥かに人生の先輩方の胴間声を聞きながら、ホッピーを飲み、つまみに箸をつけます。
アルコールは酎ハイにチェンジ。
ここはエキスの入った褐色の下町ハイボールなのが嬉しい。
個人的にマストアイテムのハムカツは、ハムサラダと同じハムを使った薄いペラペラなタイプですが、しっかりとハードな衣で矯正されています。
私の目に座っていたおじさんは、お会計を済ませてしばらくしてから忘れ物を取りに帰ってきました。
机のしたには大きなカバン。お父さん、それ忘れちゃダメでしょう(笑)
後から来た80代と思しきおじいちゃんと70代の後輩らしい二人連れは、さすがに自分たちよりは少し若そうなホール係のお母さんに
「ウーロンハイと煮込み頂戴。可愛い姉ちゃんは要らないよ」
とずっこけるような昭和ギャグ。
酒を飲みながら、何やら次回のウォーキングの集まりのコースを相談しています。
改めて「人生100年時代」を実感した大宮飲みの一軒目。
お会計はセンベロの1,580円。
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