このレトロな喫茶店のようなお店は、あのインデアンカレーの南店。
実に味わい深い佇まいです。
酔客で賑わう難波の裏通り。
法善寺横丁をかすめて南へ曲がります。
右手に現れるのが丸十寿司南店。
暖簾をくぐると、そこは昭和の寿司屋。
L字カウンターの狭い店ですが、Kさんが予約してくれた席以外は満席です。
最初に感じたのは年老いたお父さんとその息子さんの、素晴らしい接客。
腰が低い、とか愛想がいい、という次元では語れません。
心がこもって、お客さんを大切にして、美味しいものを食べて気持よく帰ってもらおう、という真心以外の邪心がないのです。
大阪では東京にない心尽くしで本音の接客をたくさん経験してきましたが、一瞬でそう感じるほど、この店の親子の接客は、本当に素晴らしいの一言です。
再び乾杯。
今度は瓶ビールです。
そもそも今回の企画は、私がここでフワフワの絶品玉子焼を食べてみたいと言ったのが発端。
しかしその前にクリアしなければならないつまみが数多くありそうです。
私はビールをチェイサーにしながら麦のロックを飲むことにしました。
「お任せします」
というK君の言葉を受けて、Tさんと私で品定め。
本日の小鉢から子持ちイカ煮付とぬたをチョイス。
更に熱燗も入れて、大ちゃんぽん大会です。
イカゲソ焼きも。
耳が多めです。
酒が進むものばかり。
何とも幸せな気分です。
そして本日のメイン。
件の玉子焼をツマミでいただきます。
炙り穴子もツマミで貰います。
これからお楽しみの工作の時間。
玉子焼が半熟で緩めに巻いてあるので、一枚一枚剥がすことができます。
これを薄焼き卵よろしく炙り穴子に巻いて食べるのです。
Kさんから教わった食べ方。
たまご好きの私には堪りません。
先週の北海道旅行で日本酒に再び目覚めた私は、熱燗をグビグビ。
締めに粕汁をお願いしました。
日本酒を飲みながら粕汁。
チェイサーのようになっています。
たっぷりと葱を載せて。
Tさんの勧めで寿司は松前。
浅締めの鯖の昆布巻。
松前船で運ばれた昆布の文化が花開いた大阪を感じる一品です。
お会計を済ませ、お店を出るときも、何とも言えない柔らかく心のこもった見送りを受けました。
使ったお金の何倍も楽しい時間をくれるお店でした。
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丸十寿司南店 (寿司 / 大阪難波駅、日本橋駅、近鉄日本橋駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.5
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