この日は満を持してこの店の暖簾をくぐりました。
時間は12時半とやや遅め。
狭い上に人気のこの店は、早めの入店が定石。
しかし、最後の魚竹をじっくり噛み締めながら味わいたかったので、後ろに並ぶ行列を気にせずにすむ遅めのスタートを選択しました。
引き戸を開けると昔と変わらず元気なイケメン兄弟が狭い板場から「いらっしゃい、毎度どうも!」と一声。
少しシワも増えて白髪も目立つのは当然。私よりもいくらか年上でしょうから。
「今日は何にしましょう? 焼、中落ち・・・」とメニューを告げてくれます。
「焼。鮭で。中落ちとセットでね。玉子焼きもお願いします」
「はいよっ!ごはんはややおもで?」
何度繰り返されたことでしょうか、このお約束の会話。
初めて先輩に連れて来られた25年前
「ややおもって何ですか?」
「少し大盛って意味だよ」
へぇ、そうなんですか、と今に至るまで真偽を確かめずに通い続けて「ややおも」と言ってきました。
この店の素晴らしさはあらゆることに妥協がない、ということに尽きます。
ネタのレベルは築地という土地柄だけではなく、この兄弟のこだわりだからこその質の高さ。
ツヤツヤに輝くごはん。
ダシのきいた味噌汁は具まで完璧。
付け合せやお新香、日替わりで並ぶ種類豊富な小鉢も非の打ち所がありません。
そして兄弟はもちろん、ホール係のお姉さんたち一人ひとりまで下町らしい人情のこもった接客。
どれだけ忙しくてもお客さまを大切にする心が感じられます。
この日の注文は一番好きな銀鮭焼きとまぐろの中落ちがセットになったベストメニュー。
お値段は1,200円とランチとしては破格ですが、絶対納得のいく味です。
もちろん大好物の玉子焼きも一品追加しました。
本当は納豆も頼みたかったのですがちょっと我慢。
焼き上がった銀鮭の照りは美しく、まぐろの中落ちの鮮度も質も文句なし。
これが1,200円というのは実はとても安い、とも言えます。
一つ一つのおかずをしっかりと味わい、ややおものご飯と味噌汁をお代わりするという25年続けてきた儀式をこなし店を後にしました。
築地で一番のランチ。
ここをおいて他にはない、と私は思っています。
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