12月に我が社は虎ノ門の事務所の契約が切れるのを機に、新橋の本社ビルに引っ越します。
「コロナ禍」の影響で「働き方改革」が加速し、リモートワーク主体で広い事務所がいらなくなったからです。
虎ノ門暮らしも、11月で丸4年となりますが、月日が経つのは早いものです。
大阪転勤時代の4年間に毎日飲食店を新規開拓していた延長線で、虎ノ門でも相当な数のお店を絨毯爆撃してきましたが、思わぬパンデミックを契機に私の飲食ライフも大きく転換しました。
週に一度か二度の出社で、本当にリピートしたいランチスポットは、そんなには無い、ということがわかったのです。
私にとっては、「コロナ禍」は、「働き方改革」のみならず、「食べ方改革」も促進しました。
移転までの2ヵ月ちょっとの間に虎ノ門でランチを食べられる回数は限られています。
もちろん新橋本社勤務時代も虎ノ門までたまに食べに来ていましたので、「今生の別れ」という訳ではありませんが、新橋勤務になれば、週に一、二回のランチは新橋、銀座がメインになりますから、虎ノ門の頻度は圧倒的に少なくなるでしょう。
今日のランチは、そんな思いからチョイスした第一回目。
我が社が歓送迎会で何度か利用した「頤和園 霞ヶ関店」です。
11時40分のチェックイン。
かつてはこのロビーに行列が出来ていた時間ですが、コロナ以降は閑散としています。
非常事態宣言後の再開に合わせて始まった格安のテイクアウトがお店の前で売られています。
高級中華料理店ですが、背に腹は代えられないということでしょう。
サラリーマンにとっては、ありがたいサービスです。
厨房の横の廊下を抜けて、奥の個室に案内されます。
円卓に相席ですが、一席飛ばしというソーシャルディスへの配慮はされています。
ランチメニュー。
どれも美味しいのですが、最後ですから定番の名物「四川坦坦麺」にしました。
「大盛になさいますか?」
と妙齢な女性店員から想定外のオファー。
ダイエット以降、ついぞ「大盛」などという単語と縁が無かったのですが、確かにメニューには
「大盛りはプラス200円にて承ります」
と書かれています。
高級店には似つかわしくない単語ですが、二度と来ることは無いかもしれないと思うと、大阪から帰任する直前のような切羽詰まった気持ちになってきました。
「あ、はい。大盛で」
5分ほどで出て来た坦坦麺の丼の大きさを見て、私は驚きました。
お茶の入ったコップが小さく見えますが、これは丼が洗面器並に大きいからなのです。
とはいえ、大きさを除けばプレゼンスはいつもの頤和園の坦坦麺。
挽肉とさやえんどうの彩りが、胡麻ベースのスープにアクセント。
まずは、その濃厚なスープをひと口。
胡麻の甘みの向こうに、程よい辛さ。
品の良さを感じます。
細い縮れ麺を啜ります。
いや、啜ると汁が跳ねるので、そこは慎重に。
挽肉とも混ぜ合わせながら、食べ進みます。
四川といいながら、この店の坦坦麺はさほど辛くありません。
じんわりとした辛さが、濃厚なゴマの風味と相まって実に美味。
麺は二玉は入っている気がします。
洗面器のような丼から引き上げても引き上げても減りません。
美味しいスープなので、飲み干したいところですが、どう考えてもこれだけの量は胃袋に入りません。
PayPayが使えるようになっていたので、お会計はキャッシュレスで。
さすがに12時でしたので、行列は出来ていましたが、長いと思った列はソーシャルディスタンスで間隔が開いているからでした。
さて、次回はどこに行きましょうか。
昼総合点★★★☆☆ 3.6