昨日、ヤエチカの昭和レトロな
CHAYAで生パスタを食べた帰りに、その数軒隣に見慣れない蕎麦屋が出来ているのを発見しました。
蕎麦きり みよた。
表参道で女性を中心に行列が出来ているというお店ではないですか!
蕎麦はもちろん丼ものも美味しいという評判は聞いていました。
お酒は置いていないので、ノンアル晩ご飯には最適。
私も贔屓の、あの小諸そばが仕掛けた新業態だけに興味深々。
早速昨日の今日ですが、リサーチに訪れました。
店員さんに聞けば、6月20日にオープンしたばかりだとか。
新しいから綺麗なのは当たり前ですが、内装や調度品、厨房などは明らかにグレードを上げています。
高級そば店に近しい雰囲気で、美味しいお蕎麦を低価格で提供するのは、私のようなオヤジサラリーマン相手では先細りの立ち食い蕎麦業界の、サバイバルレースの一つの方向性とも言えます。
私も新橋、虎ノ門に好きな立ち食い蕎麦屋が何軒かありますが、非チェーン系の方が個性もあり、サービスも良いというのが実感。
そこへ、また違ったアプローチで活路を見いだそうというのでしょう。
まだ知られていないのか、それとも夜だからなのか、行列は無くスムーズに入店。
小諸そばにはいない、若い男性の厨房と若い女性のホール係。
挨拶も接客も明るく元気良く、全く違う店だと感じます。
卓上のメニューをチェック。
北海道江丹別の蕎麦が美味しいことは知っていましたが、冬の間雪の中で熟成させた「雪蔵熟成そば」というのは初耳です。
新そばの味を、違う形で昇華させるのでしょうか。
天ぷらやつゆも、小諸そばとは全く違うこだわりが見て取れます。
みよたの名前は長野県北佐久郡御代田町(みよたまち)に由来しているとか。
なぜなのかは判別できませんでしたが、言葉の響きがいいのは確か。
そばのラインナップは、立ち食い系の小諸そばとは異なり、一般店のそれ。
クイックに茹でて、揚げ置きの天ぷらや作り置きの具材をのせるという組み合わせではありません。
具材にもこだわり、季節のメニューにも力を入れています。
もちろん定番の
せいろや
かけも、写真から察するに作り方や盛り付け方にも差異があります。
しかし、私が気になったのは丼セット。
欲張りな私は、蕎麦も丼ものも、両方リサーチしたいのです。
相当悩んだ末に、合盛りカツ丼セットという、ロースと肩ロースのカツが半々にのって、お蕎麦の小が付いてくるものを頼みました。
お蕎麦は小なのに、普通盛りのボリューム。
嬉しい悲鳴です。
一方のカツ丼はすごいボリュームです。
種類違いの大きな揚げたてのカツが、半熟玉子二個で綴じられています。
粗溶きの半熟卵が、たまご好きの私には堪りません。
濃厚でしっかりした食感の肩ロース。
江丹別の「雪蔵熟成そば」は喉越しが良く、風味豊か。
厳選した「厚削り本枯節」を使ったというつゆはもちろん、薬味も手抜きはありません。
カツ丼はタレの加減も程良いし、ご飯がちゃんとしています。
これは大事なポイント。
カツ丼の旨い店は、あるようでないのです。
頃合いを見計って出てくる蕎麦湯はアツアツ。
「熱いのでお気をつけください」
とホール係の女性の一言も嬉しい。
他のお客さんが食べている料理も、どれも魅力的。
もちろん天ぷらやカツは注文を受けてから揚げますし、蕎麦の出来上がりとのタイミングの合わせも完璧。
22時閉店ですから、同じヤエチカの筋違いの
三六でシャリキンホッピーともつ焼きを楽しんでから、ここの
板せいろで締める、という使い方も出来そうです。
今まで八重洲では、
よもだそば 、
富士そば、
小諸そばを回していましたが、そっちの足が遠のくお店ができました。
金子半之助同様「高級な雰囲気で、一般的には高い料理を、驚くべき価格で」という消費者ニーズの一歩先を行くお店ですから、これからどう進化していくのか、とても興味があります。
お会計はこれで税別920円。
1,000円でお釣りが来るのですから、コスパで見たら太刀打ち出来る蕎麦屋はありません。
しかも私が頼んだこのメニューが最高値なのですから、名店もうかうかしていられません。
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