京都のガイド誌を見ていたら旨そうな親子丼を発見。
思い立ったらふらっと行けるのは大阪に住んでいればこそ。
行列の人気店ですが「3時くらいなら並ばずに食べられる確率が高い」と書いてあります。
ならば行ってみようと15時着を狙って新幹線ならぬバイクで。
一時間ほどで到着です。
店の名はひさご。
八坂神社の南、高台寺の参道下に位置します。
待ちは一組のみ。
並んで待っていると清水寺から来るのか、通りがかる人力車が必ずこの店の前で停まり
「ここはひさごといっていつも行列ができる親子丼が人気の店です。舞妓さんが食べに来たりするんですよ」
と解説してくれますので、私も思わぬ情報をゲット。
15分ほど待って店内に案内されました。
町家風の店構えながら、改装したのか新しい感じがします。
店内にはテーブルが7、8卓。
奥に見える厨房はこの店構えにしては大きそう。
何人ものホール係が行ったり来たりしていますが、大阪と違ってどこか動きがのんびりしているように見えるのは京都だからでしょうか。
メニューは麺類がうどんとそばの両方があり、かなり幅広い品揃え。
京都独自の言い回しもあって私も判読できない料理があります。
親子丼率が高いものの、うどんを食べている人もいます。
もちろん親子丼を注文。
室内が暗く電灯の灯りなので色が赤みかかって見えますが、美しい卵黄の色です。
注文時に「山椒をおかけしてよろしいですか」と聞かれます。
これがいい風味づけになっているので、是非頼みましょう。
トロ味のある卵。
間違いなく2個使っていますね。
しかもかなりツユが多く、味は濃い目。
京都だから薄味、と想像しているとちょっと驚きます。
東京の人には問題ないでしょうが。
かしわも大きめの切身がたくさん入っています。
行列してまでかどうかはさて置き、かなり旨い親子丼であることは間違いありません。
さて、これだけでは京都まで来た甲斐がありません。
もう一品、きざみきつねうどん。
九条ねぎがたっぷり入っているのが京都流。
大阪では同じ物を単にきざみうどんと言いますが、京都ではあえてきつねを入れます。
きつね=揚げということなのでしょうか。
大阪で言うきつねうどん(甘辛く煮た揚げ)はこちらでは甘きつねうどん。
30キロしか離れていないのに、食文化は大きく異なります。
厚めのきざみ揚げにたっぷりの九条ねぎ。
丼からあふれそうなほどボリュームも満点。
うどんは柔らか目の中太。
喉越しのよい麺です。
出汁は親子丼同様濃い目。
これも意外でした。
食べても減らないうどんときざみ揚げに嬉しい悲鳴。
すっかり満腹。
私が食べている途中から空席も。
やはりガイドブックに書いてあった通りでした。
親子丼を食べるためだけに京都へ。
一時の観光気分を味わい再び大阪へとハンドルを向けました。