2018年11月10日土曜日

【初めてのイタリア旅行 六日目】ローマ

毎朝6時起床、6時半朝食というハードなツアーでしたが、今日はフリー。
7時にゆっくりと起きて、ホテルでモーニング。
今日のアメリカンブレックファーストはライスや豆もありました。
ゆっくりと朝食を食べてから、ローマ市内へバスと地下鉄を乗り継いで移動します。
ローマ市内までは添乗員さんが一緒に付いてきてくれます。




バスに乗って、地下鉄B線の最寄り駅へまで30分ほど。


EUR Fermi駅から地下鉄に乗ります。


バスや地下鉄に乗るのは、その土地の事がわかって楽しい。




Circo Massimo駅で下車。




チルコ・マッシモ(Circo Massimo)
古代ローマ時代のキルクス(戦車競技場)跡です。


ローマで来てみたかった所のひとつ、真実の口(Bocca della Verità)
記念写真を撮る行列が、今日は行列が短いというガイドさんのお話。


15分ちょっとで順番が来ました。
「ローマの休日」の名シーンが印象深い、石の彫刻。
ローマのサンタ・マリア・イン・コスメディン教会(Santa Maria in Cosmedin)の外壁、教会の正面柱廊の奥に飾られています。
元々はフォロ・ボアリオ地区の寺院内にあった集水器の覆いであったと考えられています。
刻まれている顔は海神オーケアノスのものとされています。
手を口に入れると、偽りの心がある者は、手を抜く時にその手首を切り落とされる、手を噛み切られる、あるいは手が抜けなくなるという伝説があり、それが映画のワンシーンにもなっています。
もちろん手を入れて、記念撮影。


教会も拝観。
昨日のバチカンとは全くスケールは違いますが、小さく質素ながらも厳かな雰囲気です。




カンピドーリオの丘に向かって歩きます。
市内のあちこちに、普通にむき出しの遺跡があるのが驚きです。


マルケッルス劇場(Teatro Marcello)




カンピドーリオの丘へ。


この丘は、ローマの七丘でも最も高い丘で、ローマ神の最高神であったユピテルやユノーの神殿(ユピテル・オプティムス・マキシムス、ユーノー、ミネルウァ神殿)があるローマの中心地。
現在もローマ市庁舎が位置しています。
現在の頂上には、ミケランジェロが設計したカンピドリオ広場 (Piazza del Campidoglio) があり、中心にはマルクス・アウレリウス像、その周囲をカピトリーノ美術館、コンセルヴァトーリ宮殿などが取り巻いています。
また、ヴェネツィア広場側にはヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂がカンピドリオの丘に背を向けるように建っています。


丘の向こうから、これから見学予定のフォロ・ロマーノが一望できます。


添乗員さんと別れて、ここからはツアーのフリーの皆さんと6人で丘を降り、フォロ・ロマーノを回り込むように歩きます。


笠松の並木が美しい。


添乗員さんに教えてもらった行列の短いチケット売り場からフォロ・ロマーノ(Foro Romano)に入場します。


フォロ・ロマーノは、紀元前6世紀頃からローマ帝国がテトラルキアを採用する293年にかけて、国家の政治・経済の中心地でした。
ローマ帝国が東西に分裂し、首都機能がラヴェンナに移されると異民族の略奪に曝されるようになり、西ローマ帝国滅亡後は打ち捨てられ、土砂の下に埋もれてしまいました。


エミリアのバジリカ


セヴェルスの凱旋門


ユリウスのバジリカ


ぐるりと周遊します。


大都市のど真ん中に、これだけの遺跡があるのが、本当に不思議。
しかも2000年も前にこんなものがあったとは、古代ローマ文明の凄さを目の当たりにして実感します。


ヴェスタの巫女の家


ロムルスの神殿



マクセンティウスのバジリカ


ティトゥスの凱旋門


フォロ・ロマーノは広大で、全てを見るなら、たっぷり一日はかかります。
そのため、コロッセオとの共通券は二日間有効です。
駆け足でハイライトのエリアを見て、これからコロッセオへ。


コロッセオ(Colosseo)は、ここで入場券を買おうとすると大変な行列です。
既にフォロ・ロマーノで共通入場券を買ってあった私たちは、セキュリティチェックの行列はあるものの、相当な時間短縮です。


ローマ帝政期に造られた円形闘技場。


長径188m、短径156mの楕円形で、高さは48m、約5万人を収容できたといいますから、今の大型サッカースタジアムなどと遜色のない規模。


アリーナはほとんど崩壊して、地下室が見えています。


階段を上がって、上のレベルから全体を俯瞰します。
現代の競技場の原型ともいえるものが、およそ2000年も前にこの規模で出来ていたこと、そしてそれが今日でもほぼ原形を留めていることが驚きです。


かつては日が当たらないように、布を屋根代わりに張ったといいます。
どれほど巨大な布だったのか、その光景が目に浮かびます。


残酷な流血の闘いが繰り広げられた場所ですが、今はローマを代表する観光地となっています。


昨日の夕方、外側から見学した時に立ち寄ったコンスタンティヌスの凱旋門(Arco di Costantino)がコロシアムから見えました。
13時を回ったので、ランチに向かいます。




笠松の並木が並ぶ市内。
ヴェネツィア広場(Piazza Venezia)




トレビの泉からも近い路地にあるPane e Salameが狙いのお店。
今回の旅では初めてのパニーニです。
トリップアドバイザーから妻が執念で見つけた地元の超人気店。ツアーでご一緒のご夫婦と4人。
「40分くらい待ちます」
と言われましたが、どうしても名人気のパニーニを食べたかったので、並ぶことにします。


明日帰国の便のウェブチェックインなどをしながら時間を潰すことにします。


日本の一般的なサンドイッチとはパンも具材も違います。


手際よく作られていくプロセスは、見ていて楽しい。


英語のメニューを見ながら、何にするか思案します。


入口近くの四人掛けのテーブルが空き、35分待って、案内されました。
結局なかなか決まらないので、陽気で英語が上手なウエイターに聞いたオススメのパニーニ、ローストターキーの胸肉とブリエとズッキーニとブルーチーズのペスト(PETTO DI TACCHINO ARROSTO, BRE, ZUCCHINE, PRESTO) (4.5ユーロ)、と生ハムとブルーチーズとレタスのトリュフクリーム(PROSCIUTTO CRUDO, BRIE, LETTUGA, SALSA TARTUFATA(6ユーロ)の二品を頼んでシェアする事にました。


もちろん白ワインも頼みます。


もう一つ気になっていたのがイタリア惣菜の盛り合わせ(MIXED  CUTTINGBOARDS/TAGLIERI MISTI)と言う、大きなまな板にのって出てくるもの。
他のお客さんが食べているのか美味しそうだったので、それも頼みました。
これは1人5ユーロで、写真は二人前。
そのカッティングボードが先に出てきました


続いてパニーニが二種類、各二人前。


テーブルの上に乗りきらない位です。


実に美味しそう。
もう14時を回っていますから、腹ペコです。


早速パニーニに齧り付きます。
ハードながらも味のあるパン。
具材やたっぷりの野菜や肉、ハム、チーズなど。
どれもが日本では味わえないものばかり。
日本なら二人前相当のこんなサンドイッチが、5ユーロ前後で食べれるとは夢のようです。


カッティングボードはワインに実に合います。
パンを頼むこともできますが、サンドイッチを頼んでいる我々はこれで十分。


サンドイッチもカッティングボードも、どちらもすごいボリュームで、食べきれない感じ。
「いかがですか?」
と陽気なウエイターがご機嫌伺いに来ます。
イタリアらしい楽しいランチです。


二種類目のサンドイッチに手を付けましたが、結局食べきれません。
もちろんテイクアウトは全く問題ないので、先程の陽気なウエイターにお願いしてペーパーバックを貰いました。




食後の散歩を兼ねて、もう少し名所巡りで街を歩きます。
コロンナ広場(Piazza Colonna)マルクス・アウレリウスの記念柱(Colonna di Marco Aurelio)




石畳を歩くと、いかにもローマの気分。


添乗員さんが、是非見ておいた方がいいと勧めてくれたパンテオン(Pantheon)


西暦 118〜125 年頃に建立された有名な神殿。
ドームや、ラファエロの墓をはじめとするルネサンス時代の墓もあります。


中は大きなドームになっています。


床からドーム頂部までの高さは直径と同じ43.2mで、頂上部分にはオクルス(oculus, ラテン語で「目」の意)と呼ばれる採光のための直径9メートルの開口部があり、ドームの質量を感じさせません。
また、オクルスは、もともとネロが建築した黄金宮殿ドムス・アウレアの影響を受けて建築されています。
それまで一般の住居であるドムスの天窓を、円形で建築することは非常に困難でした。
しかし無数のアーチをつなぎ合わせるように建築することで、この円形のオクルスを完成することができたのです。



ナヴォーナ広場(Piazza Navona)に移動します。
1世紀にドミティアヌス帝が造らせたドミティアヌス競技場が元になっています。
すぐそばには、ローマで一番有名な朝市が開かれるカンポ・デイ・フィオーリがあります。


広場中央には、4つの大河(ナイル川、ガンジス川、ドナウ川、ラプラタ川)を擬人化した彫像の噴水型のオベリスク・四大河の噴水(Fontana dei Fiumi)があります。
これらの彫像は、バロック時代ジャン・ロレンツォ・ベルニーニによって造られたものです。




ムーア人の噴水(Fontana del Moro)




ネットゥーノ(ネプチューン)の噴水(Fontana del Nettuno)





朝からご一緒したご夫妻との観光はスペイン広場(Piazza di Spagna)で解散。
ここからは夫婦二人の自由行動です。
広場の中央には、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ作「バルカッチャの噴水(舟の噴水)」があります。


スペイン広場には、トリニタ・デイ・モンティ教会へと続くトリニタ・デイ・モンティ階段、通称「スペイン階段」が接しています。
設計はフランチェスコ・ディ・サンクティスによるもので、1725年に完成しました。
波を打つような形態はバロック的な効果をあげています。
映画『ローマの休日』で、オードリー・ヘプバーン扮する王女がジェラートを食べたシーンでもおなじみの場所です。


今日は一日よく歩きました。
夫婦でしばし階段に座って休憩。




いつの間にか暗くなりました。
スペイン広場から地下鉄にのってテルミニ駅へ。
日本で言えば東京駅、ということになるでしょうか。


想像していたよりは内部は近代的。
おそらく改修されたのでしょう。


駅の地下にあるスーパーConad - Supermercatoで最後のお買い物。
日本で買うとかなりいい値段がするイタリアの歯磨き粉MARVISをお土産にまとめ買い。


まだランチのパニーニでお腹いっぱいだったのですが、晩ご飯を食べてからホテルに帰ることにしました。
せっかくのラストディナーだから、何かイタリアらしいものを食べて帰ろうと向かったのはローマ駅の建物内に最近出来たil mercato CENTRALE ROMAというフードコート。
妻が通っているパスタ教室の先生からの情報です。


フードコートとは行っても、日本のそれとは違って雰囲気も活気もあって、良い感じ。


20店舗ほどの、いかにもイタリアらしい料理を扱うお店を虱潰しに物色した結果、妻が食べたいと言うサルシッチャのラビオリをパスタ屋でオーダーします。


パスタ屋のお兄さんの鍋捌きも、見ていて楽しい。




待っている間にビアスタンドでMORETTIのLAGERをオーダー。


お兄さんが見事な捌きでサーブしてくれた生ビールは実によく冷えていて、クリーミーな泡と喉越しに涙。
この旅行一番の生ビールです。




サルシッチャのラビオリには、たっぷりのボロネーゼソース。


チーズを振ってシェアします。


二人で分けてちょうど良いボリュームです。


生ビールがあまりにも美味しかったのでお代わり。


イタリア旅行の最後を締めくくりました。




テルミニ駅から地下鉄B線でホテルの最寄り駅へ。
楽しく美味しかったイタリア旅行も、いよいよ明日帰国です。