2018年10月26日金曜日

久しぶりの立石ひとり酒② 再開発で駅前から移転した、朝から飲める「与作」で食堂飲み

久しぶりの江戸っ子を楽しんでから、何やらロケ中の「呑んべ横丁」を抜け、相変わらず賑わう鳥房の脇を通って踏切を渡ります。


この時間は商店街のシャッターも閉まり宇ち多"栄寿司もとっくに閉店。
昼酒の活気もありません。
ぶらぶらと馴染みの店の様子をパトロールしながら、立石大通りへ出ます。
二軒目はわかりにくい路地の奥にある定食屋与作


知らないと絶対来ない、というか来れない場所ですが、昔は北口駅前の踏切脇にあった店。
くだらない駅前再開発のあおりで移転を余儀無くされました。
それでも近所に物件があって、まだ良かったかもしれません。
築地移転狂想曲で浮かれる豊洲のように、ここの飲食店は保護されていないのです。
この店は駅前時代は「はやい!やすい!うまい!」の看板と「そば・うどん」の暖簾を掲げていましたが、朝から飲める店として、地元の飲兵衛たちの間ではえびすや食堂と並んで愛用されていました。
私は以前の店の外観は知ってはいたものの、実は初訪問。
立石に住む友人の薦めで、移転後の店に探検に来ました。
すっかり雰囲気の変わったお店の真新しい暖簾を潜って店内へ。


まだ新築の匂いのする綺麗な店内は、立石の食堂らしからぬ雰囲気ですが、それもやむなし。
先客はひとり。
見るからに柔和な高齢のお母さんがホールを仕切り、私と同世代の息子さんが厨房を切り盛りするアットホームなお店。
とりあえず黒ホッピーを頼みます。


メニューは目移りするほど多く、壁のホワイトボードに至っては、目が痛くなるほど小さな文字でびっしりと書かれています。
いずれも魅力的なのでオーダーに悩んでしまいます。


定食は500円からと、格安。


魚や肉、和洋中的なラインナップで種類も豊富です。


「ここは二人以上で来た方が楽しめるな」
と思いながら、吟味に吟味を重ねます。


検討の結果、納豆オムレツに決定しました。
納豆もたまごも大好きなのです。


テレビではバラエティーをやっていて、お母さんがそれを見て笑っています。
初見の客の私も、思わずお母さんと絡んで盛り上がれるのも、下町の良さ。
出てきた納豆オムレツは黒く焦げ目があって、「醤油だな」とその理由が推察出来る色。
生野菜が添えられているのは、いかにも定食の単品料理らしくて嬉しい。


箸を割り入れ、口に含めば、想像通り醤油と砂糖の味がします。


先客は帰り、後から常連さんが、ひとり、ふたり、と現れます。
夜が早い立石では、比較的遅くまでやっていて、飲んで食べられる食堂は貴重なのでしょう。
もう一品の品定め。
納豆オムレツが美味しかったので、もっといろいろ食べでみたいのですが、江戸っ子でかなりお腹が膨れているので、そうもいきません。
相当悩んだ末にホワイトボードから根室産新生サンマ塩焼きを頼みます。
厨房からサンマの焼ける香ばしい匂い。
大根をすりおろす音も聞こえます。
「都度都度すり下ろすなら、旨いだろうなぁ、大根おろしも」
と思って聞いていると
大将が
「はい、これどうぞ」
と小鉢に入った大根のすり下ろし汁を渡してくれます。
「お酒に良いから、飲んで」
なんと嬉しい気配り。
そして食べ物を無駄にしない心。
良い店です。


ナカをお代わり。


程なく出てきたサンマ塩焼きは、実に美味しそう。


もちろんハラワタを白身と絡めて攻めていきます。
脂ののった白身とハラワタの苦味にホッピーも進みます。


いつものように綺麗に食べ終えました。


すっかり満腹。
一時間半程の食堂飲みでした。
お会計はもちろんセンベロ。
一週間の疲れも取れ、ご機嫌な気分で駅に向かいます。
しかし、線路沿いの工事のフェンスを見て興醒めです。





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夜総合点★★★☆☆ 3.5



久しぶりの立石ひとり酒① 立石の関所「江戸っ子」でもつ煮込みともつ焼きを下町ハイボールで流し込む

このところ残業やお付き合いが多くて、マイペースの下町居酒屋巡りが出来ていませんでした。
今日こそは、と予定を入れず満を持していましたが、またもや残業。
ちょっと出遅れました。
今日は大好きな葛飾区立石へ。
関東昼酒界の聖地の一つですが、やらなくてもいい駅前再開発で、貴重な文化遺産の灯が消えようとしています。
再開発が本格化する前に、懐かしい店を全て回り切れるか心配です。
京成立石駅に降り立ったのは19時。


久しぶりにもつ焼きの人気店、江戸っ子を攻めてみることにしました。
大阪赴任前以来ですから、7、8年振りでしょうか。


江戸っ子は、このあたりの酒場では珍しいオオバコ店。


変形の長いカウンターは既に鈴なり。
開けっ放しの入口から顔を覗かせて、人差し指を立てます。
ひとり、という符牒。
「どうぞ!おひとりさん、こちらへ!」
若いお兄さんが私を認めて、案内してくれます。


辛うじて空いていた入口脇のカウンターの角の席へ。
両隣のお客さんに「失礼」と声をかけて、身体を滑り込ませます。
まずはドリンクから。
「ボールをお願いします」
ここに来たら江戸っ子特製ハイボール
いわゆる下町ハイボールの事ですが、城東エリアではボールといえば、この下町ハイボールのこと。
各店独自のエキスで割った淡い琥珀色をした下町ハイボールは、ウイスキーの代用飲料として広く親しまれてきた歴史があります。


周りを見渡せば、ネクタイ姿は私だけ。
いつもの事ですが、この場違い感も楽しい。
煮込みください」
「ごめんなさい、今日は豆腐がもう入って無いんだけど、いいですか?」
19時といえば、立石では深い時間。
そろそろ品物も無くなってくるのでしょう。
すぐに出て来た煮込みはジャンボサイズ。
豆腐が無いのは残念ですが、コクのあるもつ煮込みは、やっぱり旨い。


ホールに睨みを利かせていた盛りへアーの女将さんの姿が見えませんが、もう年だしお店に立たなくなったのでしょうか。
ちょっと心配です。


もつ焼きも頼みます。
「タン、ハツ焼きを塩で」
「タン、ハツも終わっちゃったんですよ」

残業のせいです。
悲しい。
「じゃあ、ナンコツカシラを塩で2、2で」
この店は4本セットが基本。
一人だと種類が食べられないのですが、同じ味なら二種類をセットにすることができます。


歯応えのあるナンコツ、ジューシーなカシラを交互に食べながら、下町ハイボールをグイグイ。


少し席が空いたので、ホール係のお姉さんが
「こっち空いたから、ずれません?そこは出入りがあるから落ち着かないでしょ?」
と私の席をずらしてくれました。


私の記憶の江戸っ子は立石らしい厳しい女性陣がホールを仕切っていましたが、先程のお兄さんといい、他の女性陣も、物言いこそ下町風ですが、皆優しい。
経営スタイルが変わったのでしょうか。


オオバコの下町酒場らしい酔客たちの胴間声も心地良いBGM。
「お客さん、もう少しボリュームさげてくれますか」
と私の後ろのテーブル席のグループがやんわり注意を受けていました。
やっぱり当たりは柔らくなっても、押さえるところはキッチリ押さえる立石流の客あしらいが懐かしい。
そのお姉さんに
ボールお代わり」
とグラスを差し出し、シュワシュワのお代わりが出てきました。


フリーの生キャベツも隣から回ってきたので、お皿に取って、野菜を補給。


ようやく残業のストレスも、一週間の疲れもほぐれてきたようです。
もつ焼きは大きいので、一皿頼めばお腹一杯。
そろそろ二軒目に移動しましょう。
お会計は、はセンベロ の1,420円。




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夜総合点★★★☆☆ 3.5





オリジナリティ溢れるスパイシーカレーの人気店でチキンカレーランチ。虎ノ門「カツとカレーの店 ジーエス」

今日のランチはここ、と昨日から決めていました。
カツカレーが評判の人気店、カツとカレーの店 ジーエスです。
11時開店のお店なので、アーリーランチにはもってこい。
行列が出来る店なので、今日は11時半にチェックインしました。


前回はロースカツカレーにしましたが、今日はチキンカレーにトライです。
もちろんギョクオチ(卵黄トッピング )です。


L字カウンターだけのお店は明るく清潔で、ホール係のお姉さんの接客も気持ち良い。


しばらくして私の目の前にチキンカレーが出てきました。


黒っぽい色のルーは、オリジナリティ溢れるスパイシーカレー。


キャベツの千切りや温野菜、ピクルスなど彩りも鮮やかで、野菜不足の私には、豊富な野菜が摂れるのも有難いです。


チキンは骨付きが二本と骨なしの肉がゴロゴロ入っています。


センターには生卵。


卓上の紅生姜を添え、サラダにはドレッシングをかけて、準備万端整いました。


まずはカレーをひと口。
さほど辛くはありませんが、複雑なスパイス使いは欧風ながらも極めて個性的な味わい。


骨付きチキンを解体します。
ナンディニで大惨事にあった苦い経験から、まずはハンカチを膝の上に敷きます。
箸があるので、フォークでしっかり固定して箸で分解していきます。
多少身離れが悪いところがありますが、深追いは禁物。
後でかぶりつくことにします。
無事ルーポッタンや跳ね返りもなく作業を終えて、再びカレーに着手します。


続いては生卵にスプーン入れの儀。
動画撮影も終了して更に食べ進みます。


中盤で大辛味スパイスを加えて辛さマシ。
じんわりと発汗してきます。


更に愛知県のメーカー、太陽ソースも加えて自分流に味変。


実に満足度の高いオリジナルカレーを満喫し、会社に戻ります。
今夜は久しぶりに下町でひとり飲みなので、今から楽しみです

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