2013年12月14日土曜日

ランチは風邪気味な自分に栄養補給。関西地焼にこだわる南扇町の老舗割烹「柿右衛門」でうな重

朝起きたら何故か喉がいがらっぽく、空咳が出ます。
十年来会社を休むほどの風邪を引いたことがない私にとっては珍しいこと。
こんな時は栄養と休息。
五十肩治療の病院帰りに自転車で神山交差点へ。
割烹柿右衛門


関西地焼にごだわる老舗で、淀川の天然鰻を出すことで最近新聞にも取り上げられた名店です。


昭和レトロな店内は、師走の喧騒が嘘のような静かな時が流れています。


塗のカウンターがなんともいえない風情。


「う巻定食もあるんだ」
とまたもや「孤独のグルメ」井ノ頭五郎のようにつぶやいてしまいました。
相当悩んだ挙句、うな重2,000円を注文。


ふと目をやれば、そこには西川ヘレンの色紙。
浪速っぽいなぁ。


突き出しが出てきました。
なんと温泉卵


卵好きの私には嬉しい誤算。
美しい色。


待つこと12分。
うな重が出てきました。


お重の蓋を開けるときの何とも言えない期待と興奮はうな重ならでは。


美しい照り。
もちろん普段の鰻は淀川産の天然鰻ではありません。
今日は鹿児島産だそうです。



私の目線はまたしても角に鎮座する出汁巻き玉子へ。


肝吸い


お新香


山椒を振って、いただきます。


関西地焼の店は、大阪でもめっきり減りました。
板さんにお話を伺いました。
「最近、みんな忙しいでしょう?お客さんが時間を気にしはるから関東風に蒸したやつを焼いたほうが早く出せるんですわ。そやけどほんまは注文受けてから蒸すんが流儀で、それをせんと蒸したんを冷蔵庫に入れといて、それにタレつけて焼く店が多いからベチャベチャした鰻になるんですわ。あれはあきまへん」


「うちはさばいた鰻をそのまま焼いて、途中で水かけて軽く蒸したみたいにして、それからタレ付けて仕上げますねん。鰻は一匹一匹違うから、人間が面倒見なあきません。スーパーの鰻が美味しゅうないんは、機械が焼いてるからですよ」
久しぶりにふんわりカリッとした美味しい鰻を食べました。
私が子供の頃はみんなこんな味だったような気がします。


閉店間際の14時に品の良いご婦人がお一人で現れました。
「ああ、やっと見つかった。えらい探しましてん」
新聞記事を片手に尼崎から訪れたご年配のご婦人は、どうしてもここの鰻が食べたくてやってきたのだとか。
それだけの元気があればきっと長生きすることでしょう。

食後のデザートのを食べながら
「そういえばここは柿右衛門だったな」
とまた独り言。


関西地焼の講釈まで聞いて、お代の2,000円は安かったなと外に出ると、そこは車が行き交う師走の大阪でした。



関連ランキング:うなぎ | 扇町駅中崎町駅天満駅

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柿右衛門うなぎ / 扇町駅中崎町駅天満駅

昼総合点★★★☆☆ 3.5

2013年12月13日金曜日

飲み友達とワイン縛りで天満の名店巡り。洋食屋「ごめんねジロー」~隠れ家ワインバー「あんくるん」

今日は遅がけのスタート。
先日一緒に十三を4軒ハシゴしたワイン好きの飲み友達Aちゃんに、天満にあるワインに合う美味しい料理を食べさせてくれる洋食屋と隠れ家ワインバーを紹介しようという企画。

彼女の仕事の都合で21時に天満駅で待ち合わせ。
お連れしたのはごめんねジロー
天満市場の北に広がる路地裏飲食店街の一角。
この店は一回転目しか予約を取りません。
二回転目は希望の時間を店に伝えて、その時間の30分前に電話して状況を確認するスタイル。
呼び出し電話もしてくれるので、近くのショットバーで時間待ちもできます。

今日は幸い仮予約した21時に二席空いたとのことで、めでたくオンタイムでチェックイン。


乾杯!
21時まで我慢した今日最初のアルコールは至福の旨さ。


たちまち飲み干して白ワインのグラスにチェンジ。


前菜の盛り合わせ


料理の品定めはAちゃんに任せましたが、どれも美味しそうなので彼女も悩んで決められません。


「タルタルソースとデミグラスソースが美味しいから、そういう料理を選んだら?」
と彼女にアドバイス。
何品かオーダーし赤ワインのボトルにしました。
チリカベルネソーヴィニヨンですが、実にバランスの取れた高CPワイン。
この店ではなんと1,900円で出してくれます。


私が選んだ定番のジロー風牛タタキ


柔らかくて、濃厚なソースとマッチ。


Aちゃんのチョイスはカキフライ


このタルタルソースが絶品なんです。


クラッシュした茹で卵の形がわかる状態なので、食感も独特。
卵好きの私には堪りません。
たっぷり付けて。


ちょっとエビフライ
ユニークなネーミングですが、ボリュームは「ちょっと」ではありません。
しかしお値段は280円と「ちょっと」。


もちろんこれもタルタルソースをたっぷり付けて頂きます。



茄子と若鶏の生姜焼


揚げた茄子の照りと鶏肉の焦げ目が美しい一品です。


ドミグラスソースからAちゃんが選んだのはハンバーグ
これはマストアイテムです。


注文を受けてから手捏ねして焼くハンバーグはボリューム満点。


みっしりとした重量感。
濃厚なドミグラスソースと相まって食べごたえ十分。


「玉子料理は頼まなくていいんですか?」
と私の卵好きを知るAちゃん。
「ありがとう。オムライスを締めに食べようよ」

出てきたオムライスはこれまた重厚長大。


断面撮影の儀式。


ハンバーグに負けず劣らずみっしりと詰まったチキンライスを大きな薄焼き卵でくるんでいます。
内面が絶妙な半熟具合なのが素晴らしい技。


デミグラスソース二景。


ラストオーダーも過ぎ、いつの間にか店内はジローさんと私たちの三人だけ。
この店は4、5回目ですが、初めてジローさんと親しくお話出来ました。
「本名はジローじゃないんですよ。店の名前を考えていたら夢にごめんねジローって言葉が出てきて、それをそのまま店名にしたんです」
年齢も実は私に近いことを知って驚きました。
もっと若いと思っていたので意外。

見事な鍋さばきと美味しい料理、そして気さくなマスター。
何より驚きの低価格は今日も@3,000円ちょっと。
ごちそうさま、ジローさん。



関連ランキング:洋食 | 天満駅天神橋筋六丁目駅扇町駅

一軒目で美味しい洋食を食べながらワインを楽しんだ我々は二軒目へ。
ワイン好きのAちゃんに教えてあげようと連れてきたのは北区浪花町の路地裏にある隠れ家ワインバーあんくるん

素敵な女主人が経営する小さな酒場は、知っていないと絶対見つからない民家の中。
彼女のセレクトでオススメのリーズナブルなワインがグラスで飲める店です。
今日は白を。
Aちゃんは個性的なジュラのシャルドネ
私はキリッとした地元大阪羽曳野の夢あすか


ワイン好きの彼女は、私の予想通りこの店を気に入ってくれたようです。
行動的な彼女は一人でも来るはず。
オーナーのTちゃんとフェイスブックでお友だちにしてあげました。


気がつけば終電間際。
再び振り出しの天満駅に戻り解散となりました。



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