2018年11月30日金曜日

すっかり変貌した川崎ではしご酒② 駅前で食堂飲み。昔ながらの「丸大ホール」


島田屋でもつ焼きを摘まんで、再び川崎駅にバスで戻ってきました。


目指すお店はJRと京急の間に挟まれた一角にある丸大ホール


昔ながらの長暖簾が、なんとも渋い味を醸し出しています。


いわゆる大衆食堂ですが、単品や酒の揃えがあって、食堂飲みができる店。


金曜日の19時前というピークアワー。
一人だったこともあり、運良く入れましたが、私の後のお客さんは断られていました。
ホール係はベテラン女性三人と、若いお嬢さん一人という布陣。


その中のリーダー格の女性に、とりあえず黒ホッピーを頼みます。


オオバコのホールを囲むように貼られた膨大な短冊メニューから、玉子料理を探します。


ハムエッグを頼んだら玉子焼きが出てきました。


「あれ、ハムエッグ頼んだんだけど」
「そう?いいでしょ、お兄さん」
とリーダー格の女性の有無を言わせぬ強い押しに負けてしまいました。
でも、その玉子焼きは、ほんのり甘く、焼きたてで美味しかったので、まあいいかと。


満席のホールは酔客の会話が響き渡って、活気があります。
お客さんやお店の人の人間観察をしながら酒を飲むのが、私流の楽しみ方。


ナカをお代わり。


ハムフライを頼みます。
私の大好物、ハムカツです。


卓上のソースをかけて。


薄いロースハムを二枚重ねにして揚げたタイプ。
ハード系の衣がサクサクしていて実に旨い。
玉子焼もそうでしたが、添え物はキャベツの千切りとポテサラで、野菜不足を補えてありがたい。


二軒目ということもあり、腹パン気味にもかかわらず、せっかくの川崎飲みなので、何か食堂らしい一品で締めたい気分。
そこで麺類から焼きうどんに白羽の矢を立てました。
焼きそばはよくありますが、焼きうどんは珍しい。
ドリンクは酎ハイを合わせる組み立て。


ソース味の焼きうどんは、大阪出身の私には懐かしい味。
しかし、こんなものを食べてしまっては、ここ数日のストイックに食事制限をしていた努力を一気に自己破壊。


でも、金曜日だからいいでしょ、と結局は自分に優しくします。
だって、私以外に私に優しくしてくれる人はいないのですから。
ここも、さっきの島田屋と同じように、厨房のステンレスは綺麗に磨かれていました。
お会計はニセンベロ。





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夜総合点★★★☆☆ 3.5

すっかり変貌した川崎ではしご酒① 都心に残る下町肉屋のもつ焼き「島田屋」


今日は川崎で仕事がハネて、夜はフリー。
なかなかこちらに来ることもないので、名店の島田屋を覗いてみることにしました。
駅から歩くと20分以上かかるので、バスに乗って。
30年ほど前に川崎市民だったこともあるのてすが、川崎駅前の変わりようには驚きです。


さつき橋のバス停を降りて、数分歩くと、高層マンションの裏手に昔ながらの年季の入った構えの店が目に入ります。


牛豚内蔵卸・小売 島田商店 というレトロな看板がなんとも渋い。
その隣にもつやき 煮込み 島田屋という看板。
こちらがお目当てのもつ焼き屋です。肉屋直営のイートイン的な店は、立石鳥房のよう。


引き戸を開ければ、そこは、まさに吉田類的な酒場放浪記の世界。


カウンターもテーブルも椅子も床も、昔ながらのそれですが、厨房のステンレスはピカピカ。
当たり前とはいえ、この手の店で、これは立派です。


ここは焼酎なないので、ビールを頼みます。
もちろん瓶ですが、アサヒかキリンが選べます。


アサヒスーパードライ煮込みを頼んで、人心地。
お楽しみのフライデーナイトの始まりです。


味噌味の煮込みは、実に旨味があります。
これで150円。


元々この辺りは下町なので、接客は伝法ですが、私が普段行く東京の下町とは似ているので、余り気になりません。
コート来たまま、鞄は太ももにのせて。
それも慣れたこと。
焼き物は紙に書いて注文します。立会川の鳥勝のようです。
レバタレシロタレかしら塩を頼みます。


伝法な物言いのメンバーですが、その中では一番優しい焼き台のお母さんの焼くもつ焼きは、実に旨い。


焼き加減も絶妙です。


ドリンクや刺身などの一品は直接頼むのですが、ご近所さんや、お客さんのお持ち帰りオーダーなどもあって、忙しく働く娘さんに頼むタイミングが、ちょっと難しい。
頃合いを見計らって、コブクロ刺ハイボールを頼みます。
ハイボールはしっかりと濃い目。


刺身は酢味噌とニンニク醤油の二択からニンニク醤油をチョイス。


プリプリのコブクロ刺は、かなり旨く、これで150円は価格破壊。


後から来て、テーブルに座った二人連れのお姉さんは初めてで、お作法がわからないらしく、お父さんや娘さんに怒られています。
「言わないと何も出ないよ」
「酎ハイください」
「焼酎はないよ」
「おしぼりください」
「おしぼりはないよ」
ようやくオーダーを紙に書いて渡すと
「塩かタレかわかんないよ」
でも、本当は下町らしい、心優しい人たちなのです。

お会計はセンベロの1,410円。
単品よりもバス代の方が高いお店でした。




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島田屋もつ焼き / 川崎新町駅
 
夜総合点★★★☆☆ 3.5

前回売り切れだった数量限定の「牛すじ丼」を「肉増し」でリベンジ。「串かつ名代 虎ノ門店」


先週、串かつ名代 虎ノ門店の数量限定牛すじ丼が売り切れで涙を飲んだので、リベンジランチです。
昨日なら「イイニクの日」だったのですが。


12時には売り切れるとの情報を聞き、今日は満を持してのアーリーチェックインで、めでたくオーダーが通りました。
「大盛にできますが、いかがしますか?」
と聞かれたので
「ご飯は普通でいいので、肉増しにしてください」
とお願いします。
850円の牛すじ丼に200円追加して牛すじ増しを頼む、贅沢なフライデーランチ。
ご飯を増やしても炭水化物が増えるだけ。
私には炭水化物よりもたんぱく質が必要です。


そんな屁理屈を後付けで考えているうちに、お待ちかねの牛すじ丼の到着です。
期待通りのビジュアルに、唾液が牛のように分泌されてきます。
いや、私が牛を食べるのでした。


美味しそうに盛り付けられた牛すじ丼には、たっぷりのネギと天かすと刻み海苔という、間違いない脇役陣が勢揃い。


味噌汁と小鉢、お新香付き。


しっかりと煮込まれた牛すじの旨さは、夜飲みに来た時に確認済み。
200円払って追加した牛すじも納得の量で、そんなことに安堵の胸を撫で下ろす私は、意外と小心者。


丼に追加の牛すじをのせれば、歌舞伎の襲名披露の口上のような華やかさです。(色は地味だけど)


冗談はさて置き、ここに自分で卵をのせて、メニューの写真のようなビジュアルに仕上げなければなりません。


見れば、卵黄分離器が添えられています。
たまご好きを自認する私には、この小道具が出てくること自体、異常にテンションが上がります。
本当は全卵で食べたい のですが、この道具を使わない選択肢もありません。
そこで、一旦黄身を分離して、その後白身も投入するという段階的な作戦を決行することにしました。


まずは卵黄をプルンと牛すじにのせます。


いつもの「箸入れの儀」を執り行ってから、食べ始めます。


秘伝のタレでトロトロに煮込まれた牛すじは、濃い目の甘辛味。
ご飯に合い過ぎる上に、卵黄の甘味とはすき焼きレベルの神マリアージュ。
「これは、玉乱なぁ」
と思わず心の中でつぶやきますが、もしかしたら声が出ていたかもしれません。


天かすやネギ、刻み海苔との相性の良さは、あえて論じるまでもありません。


そこへ残してあった卵白を、全体にかけまわすように投入。
世の中にはこの白身のプルプルが苦手な人がいると聞きますが、私はこれが好き。
そんな人に声を大にして言いたい。
「卵黄なくして卵なし。卵白なくして、また卵なしなり」と。


ここからは、一気に牛すじ丼を攻めて、寄り切りました。
新春大歌舞伎のような牛すじ丼を、見事な口上で見得を切り、大満足のランチ。
「よっ、成田屋!」
と私に誰か声をかけてくれたような気がしました。



 
昼総合点★★★☆☆ 3.5