異動が発表になる前に約束していたのですが、異動が決まり送別会に変更となりました。
お店は、私の希望で南扇町の旬味ひげ。
ひとり酒が多い私は、楽しく誰かと話しながら飲みたい時に、よく訪れていたお店。
明るく楽しいマスターご夫妻や、カウンターに集うご常連の皆さんが大好きだからです。
もちろん今日もカウンター席。
予約の時にママに転勤を告げてありました。
「ショックですよ!」
とマスター。
それは私も同じ気分。
まずは生ビールで乾杯です。
本日のオススメから選ぶのが私流。
ママさんが毎日書く、この筆ペンのメニューも見納め。
生ピーマンと塩昆布の和え物。
お造りは生ダコと活ブリを盛り合わせてもらいました。
プリプリと活きの良いタコ。
脂ののったブリ。
素材にこだわるマスターらしいと感じます。
大好きな本ししゃもがありましたので、焼いてもらいます。
お酒はキープしてある赤霧島のロックに。
ママさんが私のブログのペンネームをボトルのプレートに書いてくれた「キャノンデール」の絵。
そんな温かい気配りがこのお店のいい所。
「カキフライ食べますよね?」
とマスター。
私が無類の牡蠣好きであると知っての事。
そんなマスターだからこそ、私も通っていたのです。
タルタルソースからして旨い。
まだ小ぶりですが、ジューシー。
衣のサクサク感とのコントラストが実に楽しい。
目の前でスタッフの千城(たてき)君が何やら美味しそうなものを炒めています。
「それは何?」
と尋ねると
「僕が考えた料理です」
と、カウンターの上のメニューを指さしました。
「きのこはカゼ予防にオススメデス」
と書かれています。
咳風邪が長引く私は、早速オーダーしました。
日南もち豚ときのこのたてきてき旨炒め。
私の好きな具材ばかり。
アテになる味付けで、これは大正解。
「ぶり大根食べてくださいよ」
とマスターから私にリクエスト。
冬場の名物料理で、優しいお出汁がとても美味しいのです。
もちろんお願いしました。
お頭の部分をもらいました。
目玉の周りのコラーゲンが旨い。
柚子風味の淡口の出汁はゴクゴク飲み干せて、チェイサー代わりにアルコールを中和してくれます。
山芋とろろのふわっとネギ焼き。
幅広いメニューや創作料理でお客さんを飽きさせないのは、マスターの経営理念なのでしょう。
ご常連の中でも重鎮のパパさんを交え、ママ、Gさん、私で乾杯。
時間が遅くなって、マスターの手も空いてくると、常連さんとマスターご夫妻を交えた飲み会が始まりなります。
このアットホームな雰囲気が、単身赴任の私をいつも癒してくれました。
もちろん締めは鴨吸いで決まり。
一味を振っていただきます。
鴨肉の旨味が滲み出た、深みがあるのにクリアな出汁。
かつてランチ営業をやっていた頃、一番の人気メニューだったというのも頷けます。
もちろんこの美味しい出汁は完飲です。
繁華街でもない奥まった場所にありながら、いつも大繁盛の人気店。
今日はご挨拶したかったご常連の皆さんにもお会いできて、いい夜でした。
Gさんにご馳走になり、表に出ると、いつものようにマスターご夫妻も表までお見送り。
「さようならは言いませんよ。また来てください」
とマスターに言われました。
その気持ちが嬉しくて、私は深々とご夫妻に頭を下げてから店に背中を向けました。
振り返ると切なくなりそうだったからです。
「地獄谷に行ってみたいんですよ」
とGさん。
私も望むところなので、タクシーを拾って野田阪神へ。
新橋筋商店街。
居酒屋が並ぶ路地を奥へ。
ところが、伺った酒縁 ゆるりが満席。
5、6人しか入れない小さな店が多い地獄谷ではよくある話。
そんな時には、他の店で時間を潰して出直すのが常道です。
再び新橋筋商店街まで戻ってきました。
大衆酒場お多福。
前から来てみたかったお店ですし、ゆるりのマスターも推奨していたので、これはこれで良し。
暖簾を潜って店内へ。
想像通りの素晴らしい大衆居酒屋っぷりにテンションが上がります。
目の前のネタケースに作り置きのおかずが入っています。
まさに大衆酒場らしいもの。
なかなかに魅力的な本日のメニュー。
それぞれ一品ずつオーダーすることにしました。
Gさんが頼んだアジのなめろう。
留守宅のある千葉のご当地グルメでもあり、懐かしく感じます。
明石焼き風オムレツ。
たまご好きの私としては、見逃せないメニューです。
明石焼きのタネを使って、オムレツ型に焼き、そこにおでんの汁を入れるという、いかにも関西の大衆酒場らしい創作料理です。
中からタコが出て来ました。
なるほど、明石焼き風オムレツというものの、これは完全に明石焼き。
形だけがオムレツで、お出汁がおでんという訳です。
ゆるりのマスターが「先代と違って、若い店主は創作が面白いですよ」とおっしゃっていた意味がわかりました。
ちょうど閉店の時間です。
20分ほど、上手く時間が潰せました。
もう一度ゆるりに戻ります。
Gさんをびっくりさせようと、今後は違うルートから地獄谷にご案内。
商店の間の狭い路地を通り抜けます。
再び地獄に舞い戻ってきました。
酒縁 ゆるり。
1席しか空いていませんでしたが、転勤の私を優先する差配をマスターがしてくれました。
ここに来ると日本酒。
大黒正宗の吟醸しぼりたて。
かなり危険ですが、明日は日曜日。
気にせず飲みましょう。
今日三度目の乾杯です。
軽く摘まもうと、下仁田ネギを焼いてもらいました。
甘く、ぬめりのある食感がなんとも言えず美味。
私はもう一杯。
琥泉 純吟しぼりたて。
ワイングラスで。
相変わらずの軽妙なトークの奥に、引出の多さが垣間見える知性派、ゆるりのマスター。
この方から、旨い酒、旨い肴、旨い店のお話が直接聞けなくなるのは残念でなりません。
再びタクシーで南森町に戻ってきました。
もちろんホワイトラベルです。
もう0時を回っていますが、遅がけ組は元気。
カウンターの端の、いつもの場所に座ってハイボールとタマゴサンド。
今日はオフのGさんは私の横に座ります。
ご常連を交えて話が募るうちに、いつしか1時半。
お酒に強いGさんも珍しく呂律が怪しくなっています。
一方の私は猛烈な睡魔に襲われました。
時計を見れば1時半。
この後の記憶はあいまいです。
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