先週に続いての西新橋ランチ。
路地裏の隠れた名店「酒処 はづき」に、お母さんの様子を伺いに訪問します。
女将さん一人で切り盛りする昭和の小料理屋です。
同じく昭和の名レトロ喫茶「ヘッケルン」の二階。
帰りに名物のプリンセットを狙いたくなります。
「はづき」のランチメニューはお肉、焼魚、煮魚の三種類から選べます。
定番のしゃけ(お母さんは鮭とは書かず、「しゃけ」と書きます)以外は、日替わりです。
いずれもお母さんの人柄と心遣いを感じるほっこりとした家庭料理。
ちょうど12時でした。
狭い階段を上がって、暖簾をくぐります。
コロナ前なら既に満席の時間ですが、まだ空席がありました。
アクリル板で仕切られたカウンター席に腰かけて、注文を告げます。
今日は定番の「しゃけ塩焼定食」と決めてきました。
狭い厨房できびきびと動くお母さんの元気そうな姿を見て、一安心。
私が言うのも失礼にあたりますが、ご高齢ですから、コロナ禍でご自身とお店の感染対策と経営を両立するのは大変だったことでしょう。
変わらぬプレゼンスが、懐かしい。
相変わらず分厚い切り身のしゃけ。
脂がのっているのが、一目でわかります。
炊きたてのご飯。
うっかり「少な目」とお願いするのを忘れてしまいましたが、久しぶりの美味しいご飯ですから、全部食べても良しとしましょう。
味噌汁も出汁の効いた旨味のあるもの。
お代わりできないのが残念です。
小鉢は日替わりですが、今日は度々登場する厚揚げ煮。
コロナ禍前は卓上に置かれた瓶から取り放題だったご飯のお供も、小皿にあらかじめ添えられて出てきます。
感染対策としては正しいのですが、ちょっと残念に感じるのは私の我儘でしょう。
お新香は白菜と大根。
まずは絶品の味噌汁から。
今日は油揚げ、豆腐、わかめ、そしてさつまいも。ご飯のお供もオン・ザ・ライス。
ハラミの部分も頂きます。
脂がしっかりとのって、実に美味。
もちろん皮ごとパクリ。
普通盛のご飯があとわずか。
それなのに、まだしゃけはしっかりと残っています。
いかにこの店の焼鮭がボリューミーかという証左。
お会計はお皿を介して受け渡し。
かつては丁寧に手渡ししてくれていたお釣りですが、お金に直接手を触れないことで、「移さない、移らない」を徹底するお母さんの心配りです。
以前は見かけなかった、若い男性のグループが来ていました。
このお店の良さを若い人もわかってくれるのは嬉しいことですが、ワクチン接種が済んだのか、大声で話すのは気になりました。
お母さんは、お客さんに注意できるような人ではないので、マナーは守ってほしいです。
お会計を済ませて、階段を下りて店の外へ。
お腹いっぱいで、やはり「ヘッケルン」のプリンは無理でした。
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