10月とは思えないほど気温が上がってきました。
「どこかでかき氷でも食べたいね」
と話しているうちに、いつの間にかお昼時。
それほど佐原に人出があるわけではありませんが、覗いた食事処はどこも混んでいました。
「軽くお蕎麦にしない?」
と妻に提案して向かったのは、古い町並みが並ぶ小野川からほど近い通り沿いにある「小堀屋本店」。
私がまだ健脚だった頃、サイクリングで来てランチを食べたことがあり、味も確かだとわかっていたからです。
創業は天明2年(1782年)。
切妻平入瓦葺きの木造2階建の建物は、店舗、調理場、土蔵が一体となった明治時代の形式をそのまま残しており、千葉県指定有形文化財となっています。
表のガラス戸は明治35年に旧佐原市で初めて使われたもので、貴重な文化財だそうです。
「オオバコのお店だし、蕎麦屋だから回転も早いだろう」
と思っていましたが、なんと60分待ち!
しかし、今から他のお店を探しても似たようなものでしょうから、ここで順番待ちをすることにします。
検温を済ませ、ブザーを渡されます。
ショッピングモールのカフェテリアなどでよくあるタイプ。
「50メートルくらいしか届きませんが、何回か鳴らしますので」
と店員さん。
しばらく散策してから戻ってこようと思っていましたので、50メートル以上離れてしまいますが、時間を見計らえば良いでしょう。
少し歩いて、柏屋で最中を買ったり「うなぎの長谷川」の下見に行ったりと30分ほど時間を潰してからお店に戻ると、その途端にブザーがなりました。
まだ一時間経っていませんが、順番が来たようです。
暖簾を潜って店内へ。
私は以前来ていますので懐かしい印象ですが、初めての妻は見事な古い造りの建物に感心しています。
ふと見ると、二階に上がる階段が塞がれています。
二階も含めてのオオバコ店だったのですが、一階のテーブルは全部で四卓。
これなら一時間待ちも頷けます。
妻は天もり、私は黒切りそばにしました。
天ぷらを揚げる良い音が止んで、妻の天もりが出てきました。
続いて私の黒切りそばも。
「イカ墨パスタみたい」
と妻が言う通り、真っ黒なそば。
早速手繰ります。
懐かしい甘めのそばつゆに軽くくぐらせて啜ります。
見た目は真っ黒ですが、味は蕎麦そのもの。
昆布の風味を感じる黒切りそばの喉越しは滑らかです。
妻が天ぷらを分けてくれました。
ごま油の良い香りがします。
今朝買った「油茂製油」のものでしょうか。
妻の蕎麦も分けてもらいました。
細切りの蕎麦は、喉越しも良く、もちろん美味しい。
遅いランチでお腹が空いていたので、一気に食べました。
最後は蕎麦湯で締めて、まったりと。
この後、車で道の駅に移動して、地物の野菜を買いに行きます。
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