今回の韓国旅行を決めた時から、ここだけは訪問絶必だという妻の強い決意表明のあったお店です。
麻浦(マポ)の地下鉄5号線エオゲ駅から徒歩5分ほど。
我々が着いたとき、中国人の若い女性6人が食べ終わった後なのか、お店の前で記念撮影中。
私がシャッターを押すのを頼まれました。
土曜日の今日は18時入店がラスト。
さすがにラストの時間帯なので店内は空席がありました。
妻が事前に日本から韓国に電話してまで取った貴重な予約です。
キムチ、焼き海苔、青海苔、蓮根、ナムル、漬物など9種類。
これだけでもご飯が食べられそうです。
カンジャンケジャンはワタリガニが一人一匹。
子持ちのメスのワタリガニを醤油ダレに漬け込んだものです。
この店は醤油・生姜・青唐辛子をベースにしているそうですが、もちろん秘伝の配合や隠し味があるはずです。
乾杯しようと妻に瓶ビールを注ぐときに手を滑らせて瓶をおかずのお皿の上に落としてしまい、お皿は割れるわテーブルの上にビールが零れるわと大騒ぎ。
親切な店員さんたちがワラワラと駆け寄り、すぐに片付けをしてくれます。
被害に遭ったのは私の右半分のおかずで、ワタリガニはセーフ。
別の空いているテーブルに移動させてくれ、ビールで濡れてしまったおかずを全部取り換えて新たに配膳してくれました。
私は「ごめんなさい」という単語が出てこず、「カムサハムニダ」と言うのが精一杯。
妻は何やら韓国語でお礼を言っていました。
生のカニが醤油タレに付け込まれ、程よく熟成されてカニの甘みと旨みを引き出しています。
そして、不思議と柔らかい。
ビールが進みます。
ケランチムは初めて食べましたが、たまご好きの私には堪らない料理。
蒸されてフワフワの卵は、巨大な茶碗蒸しのようです。
メインはこれではなくカンジャンケジャンとわかっていても、ついガッツいてオン・ザ・ライス。
甲羅の部分は一通り食べた後に、少しカニと汁を残してお茶碗のようにご飯をよそいます。
「こうやって食べると美味しいよ」
という妻の勧め。
味噌、卵、身と、旨みの滲みたタレが、白いご飯に合い過ぎます。
韓国で「ごはん泥棒」と呼ばれるのも納得です。
更に妻のアドバイスに従い、このご飯をおかずと一緒に海苔に巻いて食べます。
これが、また旨い。
更に、甲羅からスプーンでそぎ落としたたっぷりのタレとカンジャンケジャンを、贅沢なオン・ザ・ライスで。
これが一番間違いない味です。
タレが滲みた白飯におかずものせて。
ご飯なのにビールにあう、酒のツマミと化しています。
ビールを零してしまったので、結局一本では足りず二本頂きました。
残った秘伝のタレは、白いご飯にかけて、おかずと一緒に頂きます。
妻はもうお腹一杯だと言うので、私が残った海苔とおかずで手巻カンジャンケジャン。
日本で食べるのに比べれれば遥かに安い一人45,000ウォン。
ビールを日本飲んで100,000ウォンでした。
8年前に阿峴洞カンジャンケジャンで食べた時は、ビールを飲んで二人で39,000ウォン。
お店が違うので単純比較は出来ませんが、
「これだけ高くなっちゃうと、ここも昔のようなコスパはないよね」
という妻の意見。
お会計の時に再び私は「カムサハムニダ」とお礼を告げましたが、妻は何やら長い文章をしゃべってお店の人と談笑しています。
「『親切にしてくださって、ありがとうございました』って言ったんだよ」
と知り、私の失態をリカバリーしてくれた妻に感謝。
食後は昨夜に続き明洞へ。
息子たちに韓国ファストファッションの服をお土産に買った後、ブラブラと屋台巡り。
私は、好物のホットクの屋台を見つけました。
ホットクは「焼いた餅」という意味で、中に入っている具に種類があります。私が好きなのは、黒糖やシナモン、ナッツが入った甘いもの。
韓国のモチモチトウモロコシが食べたいという妻の希望で、「焼き」ではなく「蒸し」を売っている美味しそうな店を探して購入。
オクススと呼ばれるトウモロコシは、日本と比べてトウモロコシ自体の味が薄く、かつモチモチとしているのが特徴ですが、アジア圏ではこちらが主流らしいのです。
たっぷりの油で揚げ焼きにしています。
良い香りに誘われて一つ購入。
気を付けて食べないとヤケドしてしまいます。
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