「琵琶湖にすごく美味しい鶏肉を食べさせてくれるお店があるんです。是非ご一緒しませんか」
と誘われました。
随分先の事だと思っていましたが、その日がやってきました。
日曜日の18時前、はるばる大阪からJR新快速を乗り継いで湖西線の堅田まで。
駅前で待ち合わせ。
彼女のグルメ友だち4名を含む総勢6名。
男性はなおちゃんとタローさんと私。
女性はまーにゃさんといちごちゃんとメグちゃん。
みんなニックネームがあるのです。
そういう私もキャノンデールですが。
タクシーで5分ほど。
じどりや穏座(おんざ)というお店。
隣は養鶏場が広がっています。
かしわの川中という養鶏場と直販店のオーナーが、8年前に敷地内に作った鶏料理専門店。
まずは直販店でおみやげを購入。
一人暮らしの私ですが、最近鍋に凝っているので、名物淡海地鶏の骨付水炊肉と軟骨入り味付ミンチを購入。
冷凍すれば日持ちするそうです。
明るいモダンな造りの店内。
我々6人はカウンター席。
豊富なアルコールのラインナップ。
メグちゃんによれば、いつもご主人にお任せで選んでもらうそうです。
カウンター席は淡海地鶏食べ尽しコースのみ。
そして3,800円というお手頃なお値段。
しかしそれは驚くほど破格であることが後ほどわかります。
まずは泡モノで乾杯。
琵琶湖の名産品を美しく盛り合わせたスターター。
馴れ寿司も。
スモークの盛り合わせ。
地元のパン屋さんに頼んで作ってもらっているオリーブ入りのパンにつけるオリーブオイルとペッパー。
もも、胸、ささみのスモーク。
レモンかスモークの塩をお好みで。
今日は全国的に暑かったようです。
ダウンジャケットとマフラーで来た私は、脱いでも汗だく。
生ビールで喉を潤します。
ネックスープ。
縁の大きなスープ皿に散りばめられた野菜が彩りを添えます。
トリュフオイルが振ってあります。
ご主人の創作力に敬服。
なかなか綺麗に食べるのは難しいのですが、まずまずかな。
白ワイン。
6人だといろいろ楽しめるのがいいですね。
なまこ風という名の料理。
実態は雄の鶏冠の生。
しかし食感は確かになまこのそれです。
美しい木箱に仕切られて小鉢が彩りよく出て来ました。
実はここまではプロローグ。
ここからが前菜だったのです。
地元野菜のピクルス。
きちんと漬け汁まで飲み干します。
淡海地鶏の蒸し鶏ジュレ添。
淡白で繊細な味わい。
もも肉ときのこの炒め。
これはお酒に合う濃いめの味。
味噌漬けと味噌。
「これはお酒のおつまみにぴったりだから、残しておくといいですよ」
そぼろ巻。
私の好物の卵焼きにくるまれた鶏そぼろ。
お代わりしたい位だなぁ。
雌のもも肉のカレー風味。
同じ鶏肉でも、雄、雌、部位、調理法によって全く異なる料理となります。
愛知県藤市酒造の菊鷹うすにごり。
トロミと発泡感が心地良い一杯。
備前雄町を原料とする地元滋賀県堅田の純米大吟醸なみのおとと飲み比べ。
お造りの盛り合わせ。
山葵と塩で。
塩はご主人の手作り。
雌の肝と心臓。
舌の上でとろける肝の食感。
砂肝。
コリコリとした食感を楽しみます。
手前の赤いのは雌の脾臓、白いのが白子。
それぞれ塩と山葵でいただきます。
雄のササミは彦根のもろみで。
さっぱりした肉にははっきりした味で。
雌のももは山葵で。
雌の胸肉。
柔らかくて蕩けるようです。
菊鷹うすにごりをお代わりしました。
あえて残しておいた味噌漬けと味噌の出番です。
日本酒にぴったり。
いよいよ焼き物へ。
手羽先は山わさびで。
山廃仕込純米酒、不老泉。
滋賀県高島市の上原酒造の看板酒。
たっぷりのサラダ。
味に力のある地野菜たちでした。
もも肉のいろんな部位を使った中華風から揚げ。
珠玉の料理が続き、私もついつい日頃は遠ざけている日本酒に手が伸びます。
広島県竹鶴酒造の清酒竹鶴 酸味一体 雄町純米。
その名の通り酸味が際立っています。
もつの煮込み。
きんかんの上にのっているのは鶏冠。
再び焼き物へ。
私の好物、ぼんじり。
宮崎の芋焼酎須木をロックで。
雌の鎖骨でした。
松葉ともいいます。
続いてもも肉の焼しゃぶ。
さっと炙ってレア状態となっています。
そのまますぐに頂きます。
横隔膜。
ハラミですね。
柔らかく濃厚な味わい。
シングルモルトのARdbeqをハイボールで。
個性的な味わい。
ストレートでも味わってみました。
釜炊きのご飯が出て来ました。
最初はそのまま味わって。
続けてご主人手作りの塩で。
三分の一を残して、そこにご主人が溶き卵をかけてくれます。
大好物のTKGですが、こんな上品な卵かけご飯は初めて。
〆の二品目は稲庭うどん。
鯛と貝柱と鶏の出汁。
マンゴーとイチジクがのったアイスクリームでようやく全てのコースが終了。
珠玉の料理を創作し提供してくれたご主人。
見事な仕事ぶりは鶏の調理に限らず、お酒への思いと造詣の深さも。
ご主人の接客を堪能するだけでも、このカウンターに座る価値があります。
撮影・掲載許可済み |
破格とはこういうこと。
ごちそうさまでした。
お店の車で堅田駅まで送ってもらいました。
もう23時前。
4時間半も飲んで食べていたのです。
メグちゃん、まーにゃさんと三人で新快速に乗って大阪まで、無事乗り過ごさずに帰って来ました。
美味しい料理とお酒に気分が高揚した私は、メグちゃんを誘って以前も連れて来た事のある私の止まり木ホワイトラベルへ。
マスターも交えて話が弾みます。
常連さんのオミヤ、与力町竹うちの鯖棒寿司のお相伴に預かりました。
ランチを抜いたとはいえ、炭水化物ダイエットは、今日ばかりは完全にアウトです。
大酒飲みの私たちは際限も無く、気がつけば3時を回っていました。
明日は月曜日。
さすがにスツールから腰を上げました。
家に帰って戦利品を確認。
日を改めて絶品鶏鍋を食べようと、小分けにして冷凍しました。
もう4時でした。
↓ クリックお願いします(^^)/
0 件のコメント:
コメントを投稿