昔、会社が築地にあった頃、時々ランチで食べに行った「築地 やよい軒」。
インスタでファローしている方々が行かれるので、懐かしく思って見ていましたが、最近マイブームの「築地の懐かしいお店のランチ」シリーズに相応しいと思い、訪問することにしました。
情報では、2022年5月27日に「築地やよい軒」は終了し、改装の後、後継者により7月に「東京築地 やよい麺」としてリニューアルオープンしたとの事。
調べてみれば、1982年に「神田 やよい軒」で修業した長野県出身の先代店主が開いたそうですから、私が通い始めた頃は、まださほど年数は経っていなかったはず。
その先代もご高齢で、若い後継者にレシピを承継したそうです。
そんなリニューアルから、ちょうど1年経ったことになります。
平成通りに面したビルの地下と言うロケーションは変わっていませんが、そもそもこのビルはこんなに綺麗だっただろうか、と記憶も曖昧です。
狭い階段を降りると、左手にお店があります。
このレイアウトすら思い出すことも出来ません。
券売機で食券を購入。
もちろんやよい麺の一択です。
暖簾を潜って店内へ。
左手に厨房とカウンター、右手にテーブル席。
奥が小上がりになっています。
そういえば、こんなレイアウトだった気がしますが、私の記憶に唯一強く刻まれている「床がヌルヌルで滑る」という状態ではなかったため、どうしても同じ店とは思えないまま、カウンター席に座ります。
改めてメニューを眺めます。
「こんなに種類があったかなぁ」
カウンターの向こうの若い店主が、先代のレシピを引き継いでいるのでしょうが、何十回も来たはずのこの店で、やよい麺しか食べたことがない私の記憶は、やはり蘇ることはありません。
思ったよりも早くやよい麺が出て来ました。
やよい麺をやよい麺たらしめているトッピングの炒め物は大量に作り置きされているからです。
シャキシャキの野沢菜と豚肉を辛めに炒めて極太の特製麺の上にドカンと乗せる「やよい麺」。
長野県出身の先代が考案した、唯一無二のクリエイティブなトッピングです。
まずはスープをひと口。
醤油と鶏がベースのスタンダードなスープだと思うのですが、トッピングが強烈過ぎて、全てその味になっています。
焼きそばの麺で知られる東上野のタチバナ製麺所の極太縮れ麺。
個性的な具材とガチンコ勝負のパンチのある麺です。
やよい麺のトッピングにも箸をつけます。
野沢菜のシャキシャキした食感と、その塩味が強烈な存在感。
修業していた中華料理店で中国人の先輩料理人が中国の青菜でまかないをつくって、それがおいしそうだったので、野沢菜で試したらうまかった、という先代のエピソード。もう少し刺激が欲しくて、中盤に辣油を垂らします。
スープは相当な油分と塩分が含まれています。
飲み干したい衝動に駆られますが、それはいけません。
ふと見ると、SNSフォローで麺大盛か生卵一個サービスと貼り紙がありました。
これはさすがの先代も思いつかない令和のサービスでしょう。
意外にも女性客も食べに来ていて、私が通っていた頃とは隔世の感。
この後は、新橋の会社まで食後の運動を兼ねて歩くことにします。
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