つい先週、大井町で飲んでいて京浜東北線を乗り過ごして生まれて初めて浦和駅に降り立ち、しかも泊まる羽目に陥った街に、一週間後に二回目の訪問です。
こちら方面に来ると赤羽に飲みに行くことが多いのですが、今日は東十条で降りてみました。
時間は、まだ17時半。
アーリーチェックインです。
大きな提灯が目印の「新潟屋」の暖簾を潜ります。
大きなコの字カウンターの角を女将さんに勧められ、飲み物を注文。
突き出しはお新香です。
ここに来たら、やはりボールでしょう。
ハイボールとメニューにはありますが、焼酎を炭酸とエキスで割る、いわゆる下町ハイボール。
グラスにはボールと書かれています。
これがなんだか可愛い。
こんにゃくが入った煮込みは、絶賛ダイエット中の私には嬉しい限り。
ゆずの風味を感じる、甘く優しい味噌仕立て。
こんにゃくがヘルシーでありがたい。
いかにも昭和酒場らしい年季の入った店内ですが、厨房は綺麗に磨かれています。
こういう店は間違いありません。
ここに来たら、焼き物は味噌ダレ。
最初はレバ味噌とカシラ味噌 。
二本単位の注文が決まりです。
お任せで頼んでも良いのですが、味噌のふくよかな甘みが、もつの癖をマイルドに包みながら、旨味を引き出しているのが好きなのです。
ホールはお母さんたち女性陣が取り仕切る、ガールズバー的な雰囲気で、ほんわかと優しい。
焼き台は無言で串と向き合い親父さんの存在感が圧倒的です。
私のお隣の先客の男性は、30代と思しき風体。
派手めのシャツと髪型が、ちょっと強面風ですが、その彼から話しかけられました。
「これ、スタミナ漬けって言うんですけど、僕には辛いので、良かったらどうですか」
と、小鉢を勧めてきます。
「そうなんですか。ありがとうございます。私は辛いのが好物なんです」
と喜んで申し出を受けます。
そんなことがきっかけで会話が始まり、問わず語りに彼が島根県在住であることや、仕事で東京に時々来ると、下町居酒屋で一杯飲むのが趣味だ、といったことがわかってきます。
私も、自分の出自や、酒飲みのスタイルなどを披露し、少しずつ距離を詰めていきます。これが下町居酒屋の楽しさ。
彼は、次の約束があるらしく、お店を後にします。
まさに一期一会。
ボールはいつしか三杯目。
もう少しつまもうと、焼き物はシロ味噌、チレ味噌を頼みます。
絶妙の焼き加減と味噌ダレの味に感服。
外は雨が降ってきたようですが、折り畳み傘を持っているので大丈夫。
もう一軒、はしごしたい気分です。ターゲットを王子の酒場に定め、ダイエットを兼ねて歩いて移動することにします。
お会計は2,350円。
夜総合点★★★☆☆ 3.6