すぐ隣はちょくちょく飲みに来るもつ焼きの角一。
場所は知っていましたが、ランチタイムのみの営業、しかも定休日はあって無いようなもので、営業していない日の方が多いという都市伝説まであって、訪問出来ないまま今に至っていました。
テント看板は綺麗になっていますが、相当な歴史のあるお店。
荻窪にある名店丸長中華そば店の流れを汲むそうです。
先代夫婦と息子夫婦の4人で経営していたのですが、先代ご主人が亡くなってから長期休業となり、いつ営業するのかわからない不定期営業が定着しました。
この日は勝田台の篤々で食べようとお店のツイッターをチェックすると、なんと丸長が営業しているという情報をゲットしました。
この機を逃したら、次はいつ開いているかわかりません。
方針を変更し丸長へ駆けつけました。
11時半の開店前に行列が出来るようで、整理券方式となっています。
私たちは13時半到着という出遅れ感が否めない状況。
ドアを開けると先代の奥さんから
「何人ですか?」
と聞かれます。
「3人なんですけど」
と告げると、しばらくして
「麺が二人前しか無いんです。チャーシューも売り切れました」
と言われました。
息子は篤々に行かせて、妻と二人で食べることにしました。
注文はこいくちつけそば。
私はメンマとのりをトッピング。
満席でしたが、順番待ちは先頭。
しかし、なかなかラーメンが出てこないので、テーブルに案内されるまで20分待ちました。
入口のポットに入っている麦茶をセルフサービスで湯呑に注いで空いたテーブルに腰かけます。
振り返ればコミックが本棚にびっしり。
待つことが前提になっているようです。
着席してから更に25分。
ようやく注文したこいくちつけそばが出てきました。
トッピングしたメンマとのり。
こちらは妻が頼んだトッピングなしのつけそば。
麺の量はかなりあります。
大盛を頼んでいる人が何人かいましたが、マウンテン状態でした。
こいくちというのは、スパイスが一段と効いた、という意味です。
写真では見て知っていましたが、10年越しのご対面です。
平打ち麺は自家製。
茹で時間もかかるのでしょうが、そのあとしっかりと洗って締め、更に水切りも丁寧にしていたので、尚の事待ち時間が増えるのでしょう。
ざるを敷いていなくても器の底に水が溜まっていないのは、その証左。
お腹はペコペコです。
早速頂きます。
醤油ベースに酢を加え、大量の胡椒でスパイシーにしたユニークなつけ汁。
昨今の豚骨魚介系の複雑な味とは全く異なる、オリジナリティ溢れる昭和な味。
きっと醤油、塩、砂糖、酢を大量に使っているのでしょう。
動物系の味はあまり感じません。
妻はあまり気に入らなかったようですが、私は、うどんやそばにも通じる和風のもっちりした平打ち麺が気に入りました。
あまり中華そばっぽくはありません。
トッピングでは品切れだったチャーシューは、少しですがつけ汁に入っています。
メンマは色の割には味がありません。
もう少し味が付いていてもいいなとは思いました。
普通盛りでも結構な麺の量。
食べきれないという妻の分まで食べました。
満腹です。
最後にスープ割。
厨房のカウンターまでお椀を持って行って、継ぎ足してもらうシステムです。
あまりにも長い間、行きたくて恋い焦がれていた店だけに、期待が膨らみ過ぎていたかもしれません。
どうしてこんなに「伝説の名店」になっているのかわからない反面、個性的な麺とつけ汁は確かに他に類をみないだけに、嵌れば中毒性は高いような気もしました。
アットホームな経営は、オペレーションは悪いものの、ほのぼのとしていて好感は持てます。
この自家製モチモチ麺を汁そばにしたら美味しいだろうな、と思いました。
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