職場のニューカマーに新橋ランチを紹介する社内SNSを投稿するため、最近は新橋の懐かしいお店を巡っています。
今日は柳通りの「とんかつ 河」を訪れました。
一時期店主の体調不良でお休みしていましたが、無事復活。
老夫婦の様子も気になっていました。
午前11時から午後10時まで通し営業というのは昨今珍しく、ランチを食べ損ねた時の救いの神にもなる貴重なお店です。
昭和を感じるガラスの食品サンプルケースには自家製辛口ソースの口上が書かれています。
もちろん、後で頂くつもり。
5分ほど待ちましたが、テーブル席に相席で入店。
特製ロースかつ丼やかきフライも好きなのですが、今日は三種類あるランチからAランチのロースかつ定食にします。
今時1,380円という破格。

注文を受けてくれたお母さんの背中はずいぶんと曲がり、歩くのも大変そうですが、明るく優しい接客は変わらず、ホッとします。
カウンターの向こうではご主人が黙々と豚カツと真剣勝負。
古いながらも清潔な店内と磨きのかかった厨房にご夫婦の矜持を感じます。
やはりずいぶんと老けた印象ですが、私も老けたのですから人のことは言えません。
10分ちょっと待って、ロースかつが揚がり、奥さんが運んできてくれます。
私が代わりに運びたいくらい。
大きな衣のロースかつ。
キャベツもたっぷりです。
味噌汁は具沢山の豚汁。
ご飯はデフォルトでもお茶碗に大盛なので私はこれでも十分ですが、追加で大盛も可能。
お漬物は二種類。
カツの中を覗いてみます。
ちょうど中まで火が通るくらいの絶妙な揚げ加減。
卓上のソースは、まず甘口から。
もちろんオン・ザ・ライスで。
大きなパン粉の衣はサクサクとしていながらも、ハード過ぎない絶妙な食感。
赤身はもちろん、脂身の甘みと柔らかさが秀逸です。
豚汁は具沢山。
根菜に味噌もしっかり染みて、実に美味。
味噌汁マニアの私には堪らない「おふくろの味」とでもいうべき味噌汁。
続いて辛口ソース。
これはキャベツにもかけます。
ピリッとした辛口ですが、野菜の甘みも感じられる美味しいソースが、とんかつの味を引き立てます。
壁には休業を知らせる貼紙に、再開を待ちわびる常連さんたちの寄せ書き。
その思いを大切にするために、再開しても店内に張り続けているご夫婦の人柄こそが、この店のとんかつの美味しさの秘密です。

腰の曲がったお母さんにお会計を支払い、「ごちそうさま」とお礼を告げてお店を後にします。
背中からご夫婦の「ありがとうございました!またお願いします」の声で見送られます。
ほっこりした気分になれたランチでした。






















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