事務所移転で12月にはお別れする虎ノ門の思い出のランチシリーズ。
2回目の今日は、虎ノ門交差点そばの「洋食ケルン」へ。
昔ながらの洋食が好きな昭和世代の私は、何度もこのお店にお世話になりました。
お店は階段を下りたビルの地下。
店名の通り、ドイツのビアホールを意識したお店の作りです。
開店間もない11時半、しかもコロナ禍で昼間人口が激減している虎ノ門ですから、店内は閑散としています。
見慣れたメニューとも、なかなか会えなくなります。
定番のミックスフライにしようかと思っていたのですが、見慣れない「ベニス風ライス」に目が留まりました。
「40年ぶりの復活メニュー」というのが気になります。
ウエイターに
「どんな料理なんですか?」
と尋ねると
「チキンライスの上に、カニなどのフライがのっているのです」
という説明。
いささか判然としませんが、「40年ぶりの復活」というフレーズに惹かれて、これを注文することにしました。
「Kern」と店名ロゴの入ったナプキンの上にスプーンとフォークが置かれます。
こんな当たり前のサービスが、老舗の洋食屋の矜持。
ポタージュのカップスープ。
ランチには必ず付いてくるこのスープも、老舗洋食屋らしい。
しばらくして件の「ベニス風ライス」が出てきました。
半分は想像通り、半分は想像を外れたプレゼンス。
「カニなどのフライ」とウエイターが言っていましたが、どうみても大きなエビフライ。
しかも、一つです。
サラダはシンプルなオイルとビネガーのドレッシングがかかっています。
早速フライに手を付けます。
タルタルソースがかかったフライの衣はサクサク。
そして、中はカニの身です。
そうすると、エビの尻尾は何なのでしょう。
チキンライスは、やっぱり間違いのないホッとする味。
フライを食べ進んでいくと、サプライズ。
カニの身の次に白身魚、そしてエビが現れました。
大きなエビフライに見えたのは、エビに白身魚とカニの身をくっつけて、衣に包んで一つに見えるように揚げているのです。
ウエイターが説明しづらそうにしていた理由がわかりました。
ベニスにこういう料理は無いでしょうが、「ベニス風」という言い方が、昭和世代のベニスへの憧憬を表しているようです。
かくいう私も二年前に初めて行ったのですが。
ユニークな料理を食べながら、5年前に北陸にツーリングに行ったときに、金沢の老舗洋食屋「グリルオーツカ」で食べた「ハントンライス」を思い出しました。
ふと見ると、卓上にはインスタの投稿を促すPOP。
老舗洋食屋も、「Withコロナ」の営業戦略は、まさにDXなのです。
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レストラン・ケルン (洋食 / 虎ノ門駅、霞ケ関駅、虎ノ門ヒルズ駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.6
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