年の瀬も押し迫ったこの日、食べログでもTOP100の名店、池袋のかぶとを訪問しました。
予約の電話をしても繋がらないのに予約でいっぱいという不思議な店。
しかし、この店の常連にして練馬富士見台の牛蔵と同様いつも来店時に次回の予約をしていくというテクを駆使する会社の大食い仲間K君のご厚意により4名様ツアーに参加しました。
やはり大食いながらも専門ジャンルは肉というI部長、そして食は細いもののFB友達でもある先輩のY局長というメンツ。
池袋西口を出て、怪しげな歓楽街を抜けた辺りにお店はあります。
そしてやはり江戸前の口上は切れ味鋭い。
この言い回しは浅草の色川でも体験しました。
江戸前鰻の人気店はプライド高く、やかましいのが相場なのでしょうか。
それは築地の丸静同様、鰻という時間のかかる料理の間を持たせるための床屋談義のようなものなのかも。
店内は長年の鰻の煙が染み込んだかのように飴色。
ですが、単品でうな重を頼んでも、卸して捌いてから蒸して焼く、という工程を踏むので出てくるまでとてつもなく時間がかかります。
それゆえコースのように串焼、白焼、そしてうな重、と注文するのが常道。
細かいことは店主に任せた方が怒られなくて無難かも。
この日はベテランのK君が先達だったので、店主と軽快なやり取り。
これは大舟に乗ったつもりで安心して鰻が楽しめそう。
最初は串焼から。
これはえりやき。
いわゆる頭の回りの部分。
まずは蒸したもの。
頭の骨がとろりと感じるほど柔らかく意外。
個人的にはこの方がカブトのコリコリした食感や苦味が感じられて好み。
捌いた鰻から出る部位を大切に再利用するだけでなく、十分に優れた一品として昇華しています。
国産大豆、天然苦汁というこだわりももちろんですが、大きさの割にとろけるようなマイルドな食感がまたもサプライズ。
対馬の藻塩につけて頂きます。
ここでお酒を変えます。
隣の方が飲んでいた変わったお酒。
銘柄はむすひ。
発芽玄米酒といい、見た感じはにごり酒に似ていますが、飲んでみると酸味の強いりんごサワーのような味。
発酵しているので、生きているお酒なのです。
全て天然素材にこだわったという千葉県香取市の蔵元寺田本家製。
左がバラ焼、右がなかおとし。
いずれも骨回りの稀少部位ですが、実に美味。
鰻といえば蒲焼と相場は決まっていますが、実はこんなに焼いて食べる所があるのです。
色艶のいい冷やしトマト。
桶から鰻をつかみ、頭を叩いて気絶させ、まな板に千枚通しで目打ち。
あっという間に背開きです。
それでも手元は狂わない見事な職人技。
心臓です。
噛んだら苦いので、一口でゴクッと飲み込みます。
ご主人と若い見習い板さんとで串を打ちます。
串打ちの様子(動画)
私はお酒を焼酎のロックに切り替えて白焼の到着を待ちます。
これは塩で食べて欲しい、とご主人。
二種類の天然塩がついてきますので、好みでつけて頂きます。
う~ん満足!!
と思っていると、最後のうな重の前にもう一品。
レバーです。
いわゆる肝とは違うんです。
マイルドな食感。
是非お試しあれ。
胃袋に穴が開いているのでは・・・。
さすがの私も一ヶ月にわたるロングラン送別会疲れ、しかも明日は有給をとって自宅で引越の荷造りをしなければなりません。
乗り過ごしては大変と家路を急ぎました。
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