「サッポロ直送本場ラーメン」という何ともストレートかつレトロな謳い文句の看板に心を惹かれていたのです。
今日は残業帰りに意を決して訪問することにしました。
油のしみ込んだ壁や床。
誰かの色紙が飾ってありますが、もはや判読は不能。
サッポロラーメンといえば、やっぱり味噌が私の好み。
ご主人にその旨注文しました。
少し背中の曲がったご主人は70歳を越えていそうです。
柔和な表情で腰の低い接客。
しかしラーメンを作り始めた途端に別人のようになりました。
丼に入れた味噌をスープで溶くときに、前傾姿勢になって猛烈な勢いで激しく腕を回します。
辺りに味噌が飛び散りますが、お構いなし。
麺の湯切りも、これで背中が曲がったのではないかと思うほど勢いで、激しく身体を前後に揺すります。
骨折しないかと、心配になるほどです。
渾身の一作が供されました。
店主の魂が籠ったみそらーめんです。
小さな木彫りのお盆にのっています。
これが北海道のものかは聞きそびれました。
厚切りのチャーシュー。
堅茹での玉子がデフォルトで付いています。
半熟煮玉子などという今風の洒落たものではありません。
味噌はほんのり甘いもの。
しかし濃いめに作られいるのでしっかりした味わいです。
鹹水の多い黄色い中太の縮れ麺。
茹でもやし、ネギ、シナチクなどオーソドックスな具。
なんだか昔懐かしい味わいに完食完飲です。
ご主人と話をしました。
「もう30年も営業してるんですよ。そんなに長くやるとは思わなかったんですけどね」
と笑います。
失礼ながら、とお歳を伺うと75才。
目尻に刻まれた皺にこの店の年輪を重ね合わせました。
私もご主人のように、素敵な老い方をしたいものだと思いました。
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羆 (ラーメン / 扇町駅、天満駅、南森町駅)
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