私の発案で堂島の割烹大田川に向かいましたが満席。
「神留に行きますか」
と鯛めしの有名な割烹へ。
しかしこれまたお休み。
すぐ隣のそば処 ときへ。
雰囲気のあるいいお店ですがお値段は高め。
そして高めの割にお客を相席で詰め込むというオペレーションに難がありますが、やむを得ません。
ランチには必ず付いてくる巻き寿司。
これは二人前です。
これを摘まみながら、そばが出てくるのをしばし待つ、という作法。
いつもは定番のカレーそばか小海老天そばを頼むのですが、今日はメニューをつらつらと眺めていてたぬきそばというものに目が止まりました。
天かすののったシンプルなそばで1,000円とは高いなと思いながら、蒲鉾でものってくるのかな、と都合のいい解釈。
ところが運ばれてきたのはきつねそば。
「あれっ?きつねそばだ!」
と思わず声を上げた私にY次長は
「大阪はこれがたぬきそばですよ。大阪出身でしょう?」
と言われてようやく事態が飲み込めました。
そう言えばきつねそばは大阪にはないことを思い出しました。
天かすののったたぬきそばはハイカラそばというはずです。
よってうどんもきつねうどんとハイカラうどんに分類され、たぬきうどんはきざみ油揚げがのったものということになります。
だとしたらきざみ油揚げがのったたぬきそばは無いのか、ということになります。
そもそも自分は何が食べたかったのかすら混沌としてきました。
大阪出身というのが恥ずかしい大阪語力。
とはいえ、蕎麦は上品な味わいです。
きつね、もといたぬきの揚げは分厚く、味は控えめな甘辛です。
ちょっと動揺しましたが、蕎麦自体は私の好みからすれば腰が弱いものの、品の良い美味しさ。
お会計は1,000円だったよな、と野口英世を出すと
「たぬきは1,100円です」
と言われてしまいました。
最後までたぬきに化かされた感じです。
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