一軒目の虎ノ門升本はラストオーダー。
ストレスマックスの私は、部下たちに二軒目を提案します。
彼らも前から気になっていたという西新橋の「蕎麦さだはる」に向かいますが、ここもラストオーダー。
ならば、と小雨の中を新橋に向かいます。
「大露路、行ったことある?」
と聞くと、店名自体知らないと言います。
「新橋で働いてて、それはモグリだよ」
と、烏森の路地裏へ。
流石に22時なら入れるだろうと思っていたら、なんとまだ行列です。
しかも20代の若者たち。
SNSのせいなのか、すっかり客層が変わってしまい、おじさんの入る余地はありません。
「よし、なら猛烈に濃い酒をだす立ち飲みに行こう!」
とメンバーを連れて来たのは、マッカーサー通りから一本裏の路地にある「ぼんそわ」。
4人以上は入店御断りの小さな店ですが、今日は3人なのでOK。
三度目の正直で、ようやく居場所を見つけました。
コの字カウンターのエンドに入ってオーダーを入れます。
各人の好みを確認しつつ、H君にはハイボール、I君にはトマトハイを注文します。
私は酎ハイ。
キンミヤの炭酸割りです。
キャッシュ・オン・デリバリーなので、カウンターには金を用意しておきます。
出てきたトマトハイを見たI君はびっくり。
ナカがグラスの上までナミナミと入っていて、割り物のトマトジュースが入らないからです。
それは私の酎ハイも然り。
とりあえずそのまま乾杯。
今度驚いたのはH君。
ハイボールも猛烈に濃いのです。
二人を驚かすことができて、私は大満足。
猛烈に濃いキンミヤを少しずつ炭酸で割りながら飲み進みます。
蒸しホタテときゅうりのぬか漬けをつまみつつ、仕事の話の続き。
ふと外を見ると、木製の大きなお店の看板の裏に酒をボトルから直飲みする女性の絵が描かれています。
何度も来ているのに、初めて気がつきました。
「その酒を見くびるな」
というこの店らしい意味深なワード。
23時の閉店でお開きとなりましたが、濃いナカを立ち飲んで、かなり危険な状態です。
帰りの電車を乗り過ごさずに帰れるでしょうか。
その酒を見くびった、私です。