桜には少し早いので、ずっと先延ばしになっていた近場の六甲山へワインディングを楽しみにツーリングに出かけることにしました。
夙川から兵庫県道82号線を甲陽園へ登ってから兵庫県道16号線へ左折。
この道は、六甲山の尾根沿いに東西に縦断する通称六甲山上道路と呼ばれています。
学生時代にドライブしたはずですが、記憶はあいまいです。
ルートからは瀬戸内海を見下ろすことも、有馬側の裏六甲を眺めることもできます。
記念碑台からの眺めは、あいにくの霞ではっきりとは見えませんでした。
有名な六甲ホテル。
西の端の小部峠から国道428号線を北へ少し行くと、神戸電鉄有馬線の箕谷駅があります。
昔は相当な田舎だったのでしょうが、今は住宅地として神戸のベッドタウンとなっている鈴蘭台の少し奥。
その駅前にあるいけや食堂が今日のランチスポット。
自家製麺のうどんが地元では評判のようで、今日のルート上にあるこの店を選んだという次第。
テーブル席と小上がり、そして真ん中には大きなロの字のカウンター席。
ざっと見渡して5、60人は入れそうなオオバコ店です。
11時半でしたが、続々と地元の方と思しきお客さんがやって来ます。
私はカウンター席に案内されました。
人気のメニューが大きな黒板に書かれています。
冬限定のメニュー。
塩麹の鶏団子鍋焼きうどんというのが魅力的でしたが、今日は春の陽気なので不向きかも。
お品書き。
定番のうどんと讃岐流。
ぶっかけがこんな日には良さそう。
穴子天ぶっかけで決まりかけましたが、ぼっかけうどんというのが目に止まりました。
神戸長田発祥という牛すじ煮込み。
醤油と砂糖とみりんで甘めに味をつけたもの。
肉うどんのすじ肉バージョンでしょうか。
これに決めました。
「大盛りもできますけど、どうされますか?」
と店員の若いお嬢さんに聞かれましたが、普通サイズにしておきました。
最近食べ過ぎです。
といいながら、席に座った時から気になっていた卵かけご飯を頼みました。
プラス200円でご飯とサラダのセットとはお値打ちです。
注文した後で、待っている間に更にメニューを更にめくります。
丼も魅力的。
ぼっかけの色んな料理もありました。
夜も営業していますから、地元の人は駅前居酒屋的に使っているのかもしれません。
天然だしの料理、というページに出汁巻オムレツというのがありました。
そこそこ大きそうですが、見つけてしまった以上頼まないわけにはいきません。
急いで追加発注です。
先にぼっかけうどんと卵かけご飯のセットが出てきました。
ぼっかけうどん。
卵かけご飯。
お新香。
サラダは大根。
まずはお出汁を一口。
昆布と鰹、鯖、うるめを使った出汁はしっかりと深みがありますが、関西風の淡白なもの。
ぼっかけはしっかりした味付けで、これだけでビールが飲めそうです。
うどんは白く、ほどよい柔らかさ。
讃岐風のうどんが関西でも幅を利かせる中、伝統的な大阪うどんを思い出させる懐かしい食味食感。
卵かけご飯には醤油を垂らします。
粗めに混ぜて。
出汁はぼっかけと混ざって、甘辛くなってきました。
これは想定内。
そのぼっかけを卵かけご飯にオン・ザ・ライスしてみました。
旨い。
ぼっかけの甘辛味が全体に広がって出汁の味が変化するのも面白い。
ここでお待ちかねの出汁巻オムレツが出てきました。
オムレツの形で作ったうどん出汁の出汁巻ということです。
生醤油をかけて。
中はもちろん半熟。
白身が程よく残っているのもポイント高し。
うどん屋で、まさかの卵尽くし。
これもTKGに載せて。
たまご好きの私には堪らない味です。
かなり頼みすぎましたが、完飲完食です。
厨房は若い男性スタッフ、ホール係は女子高生のアルバイトで固められた若いお店ですが、教育が行き届いていて、とても気持ちのよい、明るく元気で、そして丁寧な接客でした。
お会計を済ませ、駐車場に駐めたバイクにまたがります。
もうひとっ走り、吉川温泉まで。
国道428号線を北へ。
峠を超えて吉川に向かいます。
吉川温泉よかたんで今日は命の洗濯。
日本酒用の米として知られる山田錦の故郷、三木市吉川町。
無料の足湯もあって賑わっています。
ゆるキャラがお出迎え。
入り口で入浴券を買って、お楽しみの温泉へ。
高野槇の木造りの「福の湯」。
大浴槽はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。
浸かった瞬間違いがわかる、ヌメリのある肌さわりのいいお湯。
身体に纏わりついて、肌が滑らかになっているのがわかります。
公式HPから |
吹き出し口からゴボゴボっと炭酸ガスをたっぷりと含んだ気泡の湯が湧き出しています。
低温なので、ずっと浸かっていられます。
あまりにも気持ちよくて、15分ほどうたた寝しました。
公式HPから |
たっぷり一時間半温泉を楽しみ、隣の山田錦の館へ。
入口脇には菰樽が山積み。
店内に入ると、豊富な日本酒の品揃えに圧倒されます。
それもそのはず。
なんといっても山田錦は日本酒用の米として広く認められ、全国の銘酒を生み出しているからです。
そんな中から奥丹波という地元の純米大吟醸にしました。
飲みきりサイズ。
館内は地元の農産物も販売しています。
美味しそうな原木育ちの生しいたけと、有精卵。
帰ったらアテにして一杯飲もう。
16時を回っていますが、まだ日差しは強く暖かです。
春は、すぐそこまで来ています。
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