2018年12月19日水曜日

明日で50年の歴史に幕。虎ノ門サラリーマンに愛されてきた昭和割烹「美村」でラストランチはさんま塩焼き


とうとうこの日が来てしまいました。
虎ノ門サラリーマンの間に激震が走った、昭和割烹美村の閉店ニュース。
やはり、再開発の波には逆らえず日比谷線新駅建設と周辺再開発に伴いビルが立ち退きとなり、50年の歴史は明日幕を閉じることになりました。


古いものを、不便で悪いものと十把一絡げにして、なんでもかんでもぶち壊してしまうのも、如何なものかと思ってしまいます。
家族経営の小さな店が、昔から営業していた都心に店が持てなくなる理不尽。
代替の物件が見つからないのも当然です。
小さな個人店が入れるようなビルは、どんどん減っているからです。


この二週間で四回のヘビーローテーションでしたが、明日は伺うことができないので、私にとっては今日が美村のラストランチ。


馴染みとなった黄色い「魚定食の店」という看板も、擦り切れた暖簾ともお別れです。
私がお気に入りの虎ノ門のランチスポットでは、後継者難から廃業した町中華元華に次ぐ、昭和なお店の幕引きに立ち会うこととなりました。
今日はお気に入りの南インド料理ナンディニクリスマスランチビュッフェなのですが、それを振ってまでの「美村詣」です。


ちょっと出遅れて11時40分。行列は4番目です。
5分ほどで店内へ。入口の引き戸裏に貼られた閉店のご挨拶が悲しい。


いつものようにホール係の奥さんが
「焼魚は、さば、かれい、さんま、にしん、あこうだい。煮魚はさば味噌煮、かれい煮付けです」
と謳うように告げてくれます。


最後はこれにしようと決めていたさんま塩焼きを頼んで、案内されたカウンターの席に座ります。
目の前にはお盆にのった生卵とお新香とお茶がセット済み。


程なくカウンター越しに大将から、味噌汁とさんま塩焼きが渡され、ホール側からご飯が運ばれます。


ご飯は虎ノ門ルールで丼大盛がデフォルトなので、少なめにしてもらいましたが、それでも結構な量。


まずは味噌汁をひと口。
なんとも昭和な味わいが好き。


焼き置きながらも、焼き直しが上手いので、レベルの高い焼き魚です。


もちろんオンザライスで。


もう食べられないと思うと、悲しく、残念でなりません。


中盤に生卵をインしてから、醤油を垂らして粗めに溶いて、一気にかき込みます。


さんまも、最後の一切れをオン・ザ・ライス。


完食です。
食べ終わってしまいました。


 「お世話になりました。再会を楽しみにしています」
と奥さんに告げながらお会計を済ませました。
いい物件が近所に見つかればいいのですが。




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昼総合点★★★☆☆ 3.5

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