そんな私の誕生日を律儀に覚えてくれていた飲み友達のAちゃんから誕生日飲み会のお誘い。
お店のチョイスは私の特権。
ならば、好きなお店だけれどなかなか予約が難しい天五の上川南店にしました。
Aちゃんには是非一度紹介したかったお店でもあります。
予約は18時半まで。
さして広い店では無いので、ふらっと行ってもフラれることが多いのですが、今日は久し振り。
およそ居酒屋に求められるほとんどの料理が、ハイレベルで出て来ます。
しかも気取らず家庭的な雰囲気で、ホッとするお店。
何より、名物の浪速居酒屋流湯豆腐と寿司が旨いのです。
今日のお魚は正面の壁に貼られています。
どれも魅力的。
新年ということで升酒の振る舞い。
ちょっと得した気分です。
ビールは瓶。
祝のラベルが巻かれた新年バージョンで乾杯。
まずはお造り。
あおりいかと活けたこぶつからスタートです。
品の良いプレゼンテーション、野菜の炊き合わせ。
「とこぶしって何ですか?」
と聞くAちゃん。
ワイン好きの彼女には縁の無い食べ物なのかもしれません。
かき酢。
これは共通の嗜好。
やっぱり今食べないと。
大ぶりでプルプル。
たら白子。
「塩焼き、醤油焼き、茹でができますけど、どうされますか?」
と若大将。
「うーん、塩焼きかなぁ」
ことごとく隣に座っている二人連れと注文が被るのが少し癪に障りますが、旨いものは仕方ありません。
想像通りのフワトロ、しかも程よい塩味が絶妙。
焼酎派の私ですが、この店では日本酒。
湯豆腐鍋と並んでお燗用の湯煎鍋があります。
燗の加減もきちんと確かめながら出してくれるのが嬉しい。
二合徳利をぬる燗で。
この組み合わせが堪りません。
鯛あら煮。
ここのあら煮はすごい量が出てくるのですが、
「少なくできますか?」
と聞いてみました。
「はいよっ!」
と大将の気のいい返事。
こんなわがままも気持ちよく引き受けてくれるところも、この店を好きな理由です。
一番おいしい頬と目玉はレディファーストでAちゃんに譲りました。
それ以外にも美味しいところはたくさんあるのです。
あらを骨ごとしゃぶって、口の中で身だけ選り分けている時が至福の時間。
これも隣のお客さんと被りましたが、う巻。
甘辛い醤油を引いたお皿に乗って出て来ます。
ここは熱い料理は必ずお皿も湯煎して熱くしてあるのです。
当たり前のようで、なかなか出来ている店は少ない気配りです。
鰻はもちろん炙ってから巻いていますから、中までしっかりとアツアツ。
鰻は食べやすく切ってあります。
ぬる燗をお代わり。
日頃日本酒を飲まない私には危険信号かもしれません。
もちろん〆は名物の湯豆腐です。
もちろん丼も湯煎してあるので、熱々。
葱と七味。
そしてとろろ昆布。
「湯豆腐といえば京都だよね」
という認識を持っている東京の人に、是非とも食べてほしい一品です。
これを食べれば、その考えは改まるはず。
これが浪速流居酒屋湯豆腐です。
南禅寺の相場の10分の1で、味は遥かにこちらの方が美味しいと私は思っています。
酔った胃に滲みわたる優しい出汁。
もちろん飲み干さなければ。
私と同じだけ酒を飲みご飯を食べるAちゃんだからこそ食べられた数々の料理。
グランドフィナーレは寿司。
そこらの寿司屋よりも旨いのです。
鉄火巻とブリ巻と松前寿司。
もちろんブリ巻などメニューにはありません。
実はブリ巻はある狙いがあって巻いてもらいました。
東京に転勤した飲み友達から教わった「長崎の白い鉄火巻」を再現してみたのです。
長崎では鉄火巻を頼むと
「赤?白?」
と聞かれるほど、白い魚を使った巻物も鉄火と呼んでいるそうです。
昨年、長崎旅行に行った際、現地で食べてみたかったのですが、時間も無く胃袋も一杯で体験できませんでした。
私なりの想像が当たっているでしょうか。
ちなみに血合いのところは紅白でなんだか初春らしい縁起物のようです。
松前寿司は本当は半本がミニマムオーダーですが、隣のお客さんが半本食べて残っている分に目を付けました。
頼めば何とかなるのがこの店の良さ。
脂ののった鯖は肉厚。
私が好きで通う与力町の竹うちと同じです。
もちろん鉄火巻もまぐろがたっぷり入って間違いない旨さ。
すっかり満腹。
そしていい具合に酔いました。
痩せているのに大食いでお酒も強いAちゃんから
「この前おっしゃっていたレアウイスキーを出してくれるお店に連れて行ってくださいよ」
とリクエスト。
私も興味があるので、二軒目はそこを覗いてみることにしました。
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