総武線沿いに秋葉原に向かって歩きます。
浅草橋といえばここ。
西口やきとん。
もつ焼き立ち飲みの名店ですが、奥は簡易のテーブルと丸いパイプ椅子で座れるようになっています。
私達は辛うじて一つだけ空いていたテーブル席に案内されました。
ずいぶん久し振りですが、金曜日のせいなのか、時代の変化なのか、若いグループの宴会で賑わっています。
私のようなおじさんの聖地だったはずなので、ちょっと面食らいました。
メニューを眺めるまでも無いほど酒も料理も覚えているのですが、念のため再確認。
ホイスハイと決めていました。
戦後の混乱期にウイスキーの代用飲料として生まれた、とされていますが、薬草成分を含んだアブサン的な飲料であるとか、戦後の低品質の焼酎を誤魔化すための割物である、など諸説があり出自は判然としません。
真相はどうあれ、私にとっては昭和の味ならそれで良し、なのです。
再び乾杯。
馬が合うIさんと久し振りに飲めて、今宵は実に楽しい酒です。
名物の皿なんこつとマカサラをスターターで。
この軟骨のプルプルなコラーゲン。
今日来ている若い女性たちは美肌効果があると信じてこれを食べているのかもしれませんが、私のようなオジサンは、関節の老化を防ぐ効果があるのでは、と期待したりして。
既に売り切れていたシロやタンは諦めて、ガツ、ハツ、カシラを頼みました。
非常にいい展開となってきました。
私は緑茶割りに切り替え。
久しぶりの東京居酒屋飲みで、今日はとても楽しい。
壁に貼られているメニュー群も見落としてはいけません。
そんな中からたまご好きの私は煮玉子をチョイス。
食べ終わった串で裂いてみました。
素晴らしい断面。
メニューに書いてある甘辛煮からは想像がつきませんでしたが、おでんもどきが出てきました。
Iさんが猛烈に気に入った皿なんこつを再び。
もう一つの名物はフランスパン。
再び素晴らしい光景。
Iさんはカチワリワイン。
これをフランスパンにのせて。
B級グルメとはまさにこういうこと。
煮玉子のダシにも浸けてみました。
せっかくこの店に来たのですから、バイスサワー。
炭酸や割物で知られるコダマ飲料の製品ですが、置いてあるところは随分減りました。
近況の確認後は、お互いの会社の話から、世相を切る話まで実に多様。
地元南森町のホワイトラベルでよく語り合ったことを思い出しました。
珍しくIさんが酔ってきたようです。
そろそろお開きにしましょう。
それほど家が遠くない彼はタクシーで帰ります。
同じ業界で馬の合うIさんとは今後もプライベートで親しくお付き合いしたい方。
「また、是非飲みましょう。立石でも神田でも、もちろん南森町でも」
と握手を求め、タクシーを見送り、私は浅草橋から山手線に乗りました。
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