本部半島の山間で美味しい三枚肉の沖縄そばのお昼ご飯を食べた後、美ら海水族館に向かいます。
その途中、渡久地港近くにある「新垣ぜんざい屋」で食後のデザート。
ここも後輩E君の紹介のお店です。
しかも小豆ではなく、黒糖で甘く炊いた金時豆の上にたっぷりのかき氷がのった冷たいものなのです。
事前にリサーチをしてみると、旧暦の5月4日、子供の健やかな成長を願う沖縄の行事「ユッカヌヒー」に食べられる伝統食「あまがし」がそのルーツだとか。
「あまがし」は緑豆と大麦を甘く煮て冷やしたもので、漢方としての効能もあったようです。
しかし、戦後に米軍物資として出回ったカリフォルニア産の金時豆が、煮崩れせずさっぱりと仕上がることから人気が出て、「あまがし」の豆は緑豆から金時豆に徐々に変わっていったという歴史。
しかし、戦後に米軍物資として出回ったカリフォルニア産の金時豆が、煮崩れせずさっぱりと仕上がることから人気が出て、「あまがし」の豆は緑豆から金時豆に徐々に変わっていったという歴史。
入口で食券を購入します。
どのボタンを押せばいいのか、と思って見てびっくり。
たくさんボタンがありますが、「何人前」かの違いだけ。
「氷ぜんざい」の単品メニューが「1名様」から「20名様」まで用意されているのです。
20名様だと6,000円。
そんな団体さんが来るわけがないだろうと思いますし、そんなに人が来ても入れません。
もちろん作るのもどれほど時間がかかるでしょうか。
「4人様」の食券を購入し、カウンター越しに手渡します。
厨房には古い型式のかき氷機が置かれていました。
カウンターに座って、目の前を見ると沖縄タイムスに紹介された記事が貼られていました。
20人分の食券は冗談ではなく、運動会などの大きな行事の時に食券を買うのに手間取る時間を減らすために設置したとか。
実は大真面目の意味があったのです。
厨房の奥で動き始めたかき氷機のカラカラという音が止まり、氷ぜんざいが出てきました。
フワッとした真っ白のかき氷。
ここまでは、普通です。
スプーンを底の方から入れます。
下から金時豆が出てきます。
小豆と違ってしっかりとした粒感。
ホクホクする食感もユニーク。
何よりも違うのは、甘みです。
砂糖と黒糖の違いがこれ程とは思いませんでした。
控えめな甘みは、滋味さえ感じます。
気温は28度。
充分かき氷が美味しい暑さです。
家庭的で素朴ながら、実に美味しい沖縄の甘味。
内地では味わえない貴重な体験でした。
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