公式HPから |
コインランドリーでバイクウェアを洗濯したので、夜の街へ繰り出すのは20時過ぎと遅くなりました。
今日もホテルで貰った無料路面電車券で富山駅へ。
昨日素晴らしい料理を食べさせてくれた親爺を再訪しますが、満員で断念。
東京の友人から昨日教わった情報をもとに、中嶋という居酒屋を訪ねることにしました。
バーやスナックが並ぶ新富町エリア。
飲食ビルの一階に入っています。
ここは居酒屋でありながら、旨いブラックラーメンを出すそうです。
居酒屋とはいえ、軽めのアテが中心。
日本酒が充実しているようです。
初めての店は、ドアを開ける時が一番緊張します。
まして、中の様子が見えないスナック風の外観。
L字カウンターの小さな店は6、7人も入れば満席。
完全にスナックの居抜きです。
先客は男性一人、女性一人、それぞれお一人様。
すっかり打ち解けて店主と話していますが、実は二人とも地元の方ながら、この店は初めてだと後でわかります。
おすすめコースにしようかと考えて店主に伺いますが、料理が選べないとのことなので、アラカルトにします。
店主は飄々としていて、ちょっととっつきにくい話し方。
日本酒の品揃えが充実しています。
辛口がいいなと思い、岩瀬 満寿泉を頼みました。
すると、
「それはおすすめできません」
とぶっきらぼうに言い放ちます。
「どうしてですか?」
「それは純米だからです。辛口なら朝日町の風をおすすめします」
ときっぱり。
「おすすめできないものを何で置いているのかな」
と思いましたが、ここは店主に従うことにします。
すっきりとした辛口。
確かに旨い。
アテを頼みます。。
富山の名物昆布〆にしましょう。
甘エビの昆布〆。
冷蔵庫からタッパーを出して、器に盛り付けます。
予想通り、自家製。
もっちり、ねっとりした食感。
エビの甘さが上手く昆布〆によって引き出されています。
なかなかの料理人とお見受けました。
最初はテンポが合わせにくいと感じた店主でしたが、実は優しいということがわかってきました。
「どちらからいらしたんですか?」
「大阪からなんです。バイクツーリングで」
明日の予定が定まらない私が、近場でどこ行くべきか相談すると
「称名滝(しょうみょうだき)がいいですよ。ここから一時間くらいで行けますし、パワースポットですから」
と教えてくれました。
パワースポットかどうかは、私には関係ありませんが、このあたりから私と店主の距離は近づいていきます。
そこへ酔客が三人入ってきました。
やはり地元客ですが初めてのようです。
「ラーメン3つ!」
と注文します。
すると店主はやんわりと
「すいませんが、うちはラーメン屋じゃないんで、お酒やおつまみを食べて頂きたいんです」
と言います。
「あ、そうなんですか。表にブラックラーメンって書いてあったから」
私は心の中で激しく同意します。
それでも、酔客たちは素直に店主の指示にしたがいます。
「やっぱり日本酒かなぁ」
「当然です。日本酒ほど美味しいお酒はありません。焼酎なんかまずくて飲めたもんじゃないです」
焼酎好きの私は、頼まなくて良かったと思いましたが、だったらどうして焼酎を置いているのか、また疑問が湧いてきました。
しかし、それは口に出さずに追加の注文。
今度は干物。
この店はマスターに任せた方が良さそうだと思い、オススメを聞くと
「やがらが美味しいですね」
と言います。
もちろん干物も自家製。
やがらの干物。
いかにも富山らしくなってきました。
やがらは数が少ない高級魚。
白身魚ですが、濃厚な味がします。
干物にすることで、更に味が濃縮された感じ。
隣の酔客たちがラーメンを頼みました。
私も、それに相乗りです。
ラーメンを作りながら、店主は問わず語りに話します。
この店は12月で丸5年。
ラーメンは、スープの関係で1日20食限定だそうです。
元々は富山の有名店でラーメンの修業をしたそうですが、居酒屋で独立した時に、昔のお客さんからの強い要望で、飲んだ後に合うラーメン考えたそうです。
「修業した店の味とは全く違う味ですよ」
と言います。
一度に二人しか作れないとのことで、私は二順目。
フライパンでチャーシューを焼き、小さな鍋で麺を茹でつつ、丼にかえしを入れます。
富山ブラックラーメン。
ビジュアルはいかにも正統派。
スープを一口。
しっかりと醤油の風味を感じますが、一般的な富山ブラックよりは醤油の主張が控えめな気がします。
ブラックペッパーを振ってから、麺をいただくことにします。
中太の縮れ麺は、かん水が強め。
しっかりと醤油スープを受け止めています。
チャーシューは柔らかく、バラ肉の割には脂っぽさを感じません。
「脂を落とすのと、食感考えて焼いているんです」
と店主。
飲んだ後、ということもあって、醤油味のスープは素直に身体が受け入れます。
先ほどの店主の話の通り、飲んだ後に合うように作られているからでしょう。
あっさりと完食完飲。
酔客の一人が、食器棚に飾ってあるラグビーのチケットを見つけて
「ロンドンに行かれたんですか?」
と話しかけました。
途端に店主の目が輝きだしました。
ラグビーが大好きらしく、、あの伝説の南アフリカ戦をVIPシートで見たそうです。
ラグビー話になると、途端に饒舌になり、全く止まりません。
お隣の酔客は、押してはいけないスイッチを押してしまったようです。
私は、さりげなくお会計を済ませて、熱弁をふるう店主とお別れしました。
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中嶋 (居酒屋 / 新富町駅、県庁前駅、電鉄富山駅・エスタ前駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.3
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